熱海温泉 熱海駅前温泉浴場
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熱海駅前で源泉かけ流しの温泉がワンコインで楽しめる共同浴場
地元の人だけでなく、観光客にも人気の駅前温泉!
熱海駅前振興会館1Fにある「熱海駅前温泉浴場」。こちらは熱海駅から最も近い温泉浴場で、改札を出てからほぼ平坦で徒歩2分という手軽さ。初めて行かれる方は、このレポートの下の地図に最短ルートを表示してありますので、参考にしてください。
この浴場のルーツをたどると開業は1947年(昭和22年)。当初は会員制の「田原湯」として親しまれ、「熱海駅前温泉浴場」という共同浴場になったのは1974年(昭和49年)ごろだそうです。
入り口のドアを開けて中に入ると、時が止まったかのような昭和の香り。ひなびた感じがいい味を醸し出しています。右側に受付があり、ここで料金500円(大人:税込)を支払います。
共同浴場なので、タオルや石鹸、シャンプーなどの備付けはありませんが、必要な方はこちらで購入することもできます。フェイスタオルが石鹸付きで税込100円とは、とても良心的ですね。
熱海駅前温泉浴場は、2024年3月に熱海では初の「純温泉」施設として認定されたので、入り口に純温泉の認定ステッカーが貼られています。井伊湯種(いいゆだね)のような温泉マニアは、このマークが大好き!これを見ると『いい湯』への期待が高まります。
【純温泉とは】
「源泉かけ流し」の定義が曖昧になるなか、「源泉をそのまま利用している温泉」を『純温泉』として定義したもの。
温泉を選ぶひとつの基準として、一般社団法人純温泉協会が認定しており、「いい湯」にこだわる温泉好きのなかには、純温泉認定の施設を選んで湯巡りする人も多い。
浴室は左側です。開放型と鍵のかかる下駄箱、貴重品庫があり、大きい荷物を入れることができるロッカー(税込100円)もありました。また、大きなスーツケースなど、ここにも入らない荷物がある場合は、受付の方に頼めば預ってもらえます。
小さな共同浴場ですが、快適に利用してもらえるよう、少しずつリニューアルされています。最近では、女湯の入り口がオシャレになっていました。
脱衣所はゆったりとしたスペースで、クーラーやソファーもあります。
お風呂は男女別の内湯のみ。男湯はこじんまりした浴槽で4~5人も入ればいっぱいになります。源泉が約74℃と高温のため、加水のみ行っていますが、源泉かけ流し!しかも、井伊湯種(いいゆだね)の大好きな笹濁り(薄緑色)の色付き温泉です。毎日21時の営業終了後にすべてのお湯を抜き、清掃。翌日はなるべく少ない加水量で入浴に適した温度になるよう、早い時間から源泉を投入して自然に冷まし、14時の開店までにお湯を仕立てています。

純温泉を堪能する井伊湯種(いいゆだね)
泉質はカルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉。味は苦味がきいている甘さでした。この温泉はメタケイ酸を豊富に含む美肌の湯です。また保温効果に優れており、湯上りはいつまでもポカポカします。
こちらは女湯です。女湯だけ浴槽が二つあるのですが、小さな浴槽はとても浅く、自由に加水してヌル湯にすることもできるそうです。これは小さなお子さんでも安全・快適に温泉を楽しめるように作られているとのこと。井伊湯種(いいゆだね)は温泉マニアなので、全国たくさんの温泉施設を巡っていますが、他では見たことのない珍しい浴槽です。
奥には休憩室兼待合せ場所もあります。テレビのほか、ここにも無料で使えるドライヤーが設置されています。
取材当日は台風が接近しているにもかかわらず、14時の営業前から地元の方が並んで待っていました。こうした共同浴場はいつまでも存続してほしいと思います。
熱海駅のすぐ近くで、純温泉認定の名湯が税込500円で楽しめるのは、とても有難いことですね。ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。
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