陶芸の宿 はなぶさ  伊豆長岡温泉

伊豆の味覚を堪能! A5ランク和牛や
はなぶさ名物「いずまぶし」を楽しむ

ワインソムリエが提案する和食とワインのマリアージュ

はなぶさに宿泊するのは今回で3回目になりますが、いつ訪れても料理が美味しいという印象があります。今回、いただいた夕食は月替わりの伊豆会席コース。駿河湾の地魚はもちろん、天城産の山葵、銘柄和牛静岡そだち、富士山サーモン、韮山トマトなど、地元の食材をふんだんに使い趣向を凝らした「伊豆の味覚」を楽しみました。

はなぶさ 伊豆会席

卯月 伊豆会席(2018年4月取材)


食前酒 柚子酒または生姜酒
先付  新牛蒡スープ 
前菜  穴子桜葉寿司、クリームチーズ味噌漬け、ペペロン蛍烏賊、桜花豆腐、勘八煮凝り、唐墨明太、蕨と菜花の白和え、卯月落雁
造り 駿河湾地魚、天城産本山葵、富士山サーモン姿造り
煮物 狭腰(さごし)桜蒸し 海老艶煮 花蓮根 山葵餡
焼き物 銘柄和牛「静岡そだち」の炙り鮨
口直し 韮山トマトのワイン煮
中皿 春野菜トマトグラタン
食事 山葵ご飯「いずまぶし」 天城産本山葵
水菓子 桜ババロア グレープフルーツ 林檎

「料理には力を入れています。現在、板前は4人いて、そのうち2人が息子です。長男(三代目)は東京で修業をし、3年前に帰ってきました。長男の料理の傾向は目で見ても楽しめる料理。SNSを利用して料理に関する情報も発信しています」とご主人。

この日の食前酒は生姜酒。すっきりとさわやかな味わいで体もあたたまりました。

先付はホッとする味わいの新牛蒡スープ。会席料理に洋風のスープは新鮮な印象を受けました。ほかの料理への期待が高まります

はなぶさ 伊豆会席1

新牛蒡スープ


前菜は穴子桜葉寿司、クリームチーズ味噌漬け、唐墨明太、濃厚な味わいの蕨と菜花の白和えなど、ていねいに手作りされた酒の肴がギッシリ。ご主人とご長男がワインソムリエの資格を持っていて、ワインに合う前菜を意識しているそうです。SNSで紹介されていた、オリーブオイルとニンニク、鷹の爪で軽く炒めた「ペペロン蛍烏賊」を実際に食べることができ、感激しました!  

はなぶさ 伊豆会席2

前菜


実際にご主人に選んでいただいたワインとともに前菜をいただきましたが、料理にワインが良く合い、早くも幸せな気分になってしまいました。

お造りは海老や鯛、カンパチ、イカなど駿河湾で獲れた新鮮な地魚を天城産の本山葵で味わいます。付け合わせのエシャロットは自家製の葱味噌でいただきましたが、この味噌も美味。

はなぶさ 伊豆会席3

お造り/駿河湾の地魚


富士山の恵を受けて育てられたという富士山サーモン(ニジマス)の姿造りはまったく臭みがなくてびっくり。味は淡泊でいながら旨みがしっかり感じられました。

はなぶさ 伊豆会席4

富士山サーモンの姿造り


はなぶさ 伊豆会席5

伊豆会席を夢心地で楽しむ井伊湯種


彩りのきれいな煮物のメインは狭腰(さごし)桜蒸し。狭腰とはサワラの幼魚のことだそうです。クセのない白身はとても柔らかく、巻いてある桜の葉の香りが季節を感じさせます。

はなぶさ 伊豆会席6

狭腰(さごし)桜蒸し


続いて焼き物は銘柄和牛、A5ランクの「静岡そだち」の炙り鮨。「静岡そだち」は静岡県内の農場において黒毛和種雌牛にこだわるなど、数々のこだわりから生まれた和牛の逸品です。

はなぶさ伊豆会席7

口直しの韮山トマトのワイン煮と銘柄和牛「静岡そだち」の炙り鮨


炙り寿司は目の前で板前さんがバーナーを使って炙ってくれます。ワイン片手に思わず見とれてしまう湯種でした。

はなぶさ 炙り寿司1
はなぶさ 炙り寿司2

「静岡そだち」を炙り寿司で本わさびとともにいただけば、肉質のやわらかさと甘味に感動。ペロリと平らげてしまいました。口直しの韮山トマトのワイン煮も赤ワインによく合い、幸せなマリアージュでしたね。

続いて出てきたのが春野菜のトマトグラタン。タケノコなどの季節の野菜や地鶏、チーズがたっぷりのトマト味で、これも味わい深くて美味しかったです。

はなぶさ伊豆会席8

春野菜のトマトグラタン


食事は「はなぶさ」三代目が考案した「いずまぶし」が登場。名古屋名物の「ひつまぶし」に倣って、山葵ご飯を3通りの食べ方で味わうというものです。

1杯目は、すりおろした本山葵をご飯にのせ、鰹節とお醤油で、山葵丼そのものを味わいます。アツアツのご飯におかかと山葵というシンプルな組合せがたまりません。

はなぶさ いずまぶし1

2杯目は、昆布や漬物などの「ご飯のお供」とともにいただきます。

3杯目は、ご飯に山葵を乗せたら、お出汁をかけて出汁茶漬けにしていただきました。旨みのあるお出汁と山葵ごはんの組合せは絶妙です。サラサラと入っていくので食べやすかったですね。

はなぶさ いずまぶし2

3杯目は、はなぶさ自慢のお出汁をかけて


このいずまぶしを伊豆長岡の名物にしようと近隣の旅館で試食会も行なっているそうです。とても美味しかったので、伊豆長岡の名物として定着すると良いなと思いました。

デザートはフルーツと桜ババロア。スッキリとした甘みのババロアと瑞々しいフルーツで食事を締めくくりました。

はなぶさ伊豆会席デザート

食事は全体的にレベルが高く、大満足。量もほどよく、ワインと料理の組合せも新鮮でした。フレッシュで旨みのある富士山サーモンのお造りにも驚きましたが、鮎の季節(6月〜8月)には鮎のお刺し身も楽しめるそうです。

今回の伊豆会席コースのほか、「夕食にはA5和牛静岡そだちステーキと炙り鮨、グルメ満喫コース」や「大満足!ふじのくにポーク味しゃぶコース」なども用意しています。次回宿泊する時はステーキを楽しめるコースを食べてみたいと思いました。

朝食は二段のお重に郷土料理の国清汁

朝食は二段のお重に温かなお味噌汁付き。お重の中には白いご飯と相性の良いおかずが並んでいて、食の宝石箱のような趣きです。

はなぶさ朝食1

「はなぶさ」の朝ごはん


この日はふっくらとした焼き魚(鯵)やかまぼこ、卵焼き、わさびのり、マカロニサラダ、がんもどきとカボチャの煮物、フレッシュなサーモンのお刺し身、塩辛、松前漬け、しらす、ひじきなどを楽しむことができました。

はなぶさ 朝食2

お味噌汁は国清汁(こくしょうじる)という古くから伝わる伊豆の郷土料理。伊豆の国市奈古谷にある国清寺の名をとって名付けられたといい、大根や人参、椎茸、油揚などが入った、滋味あふれる味噌汁です。けんちん汁に似ていますが、こちらは肉が入っていないので精進料理のようです。

はなぶさ朝食3

アツアツの国清汁と絶品おかずでご飯が進む、幸せな朝ごはんでした。

食事の時に出てきた手作りの塩辛、わさびのり、葱味噌などは、お土産として買って帰ることができます。湯種はわさびのりをお土産に買いましたよ〜。

はなぶさグルメ

はなぶさグルメは自宅でも楽しめます


→次は宿の方へのインタビューです

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