小田原市 鈴廣かまぼこの里 かまぼこ博物館
かまぼこについて楽しみながら学べる!
かまぼこ・ちくわ手づくり体験教室が人気
小田原のおすすめスポット「鈴廣かまぼこの里」は、箱根登山鉄道「風祭駅」の目の前に位置し、とてもアクセスの良いところにあります。「鈴廣かまぼこの里」内には、鈴廣蒲鉾本店や食事処、市場のような買い物スポットなど、さまざまな施設があります。
「鈴廣かまぼこの里」内にある、かまぼこ博物館は平成8年11月15日「蒲鉾の日」にオープン。かまぼこの歴史や素材、美味しさの秘密などを楽しく学べる体験型のミュージアムです。
かまぼこ博物館では、かまぼこにまつわるさまざまな展示物のほか、ガラス越しに職人の技を間近で見学することができます。
鈴廣のかまぼこ職人は伝統の味と技を守るため、国家資格を持つ一級技能士をはじめとする有資格者。江戸時代から変わらない伝統的な方法で、かまぼこを手づくりしているそうです。
文献に初めてかまぼこが登場したのは今から900年前。もともとは貴族の食べ物だったといいます。鈴廣の創業は慶応元年。長い歴史を持つ老舗ならではのこだわりで、かまぼこを手づくりしています。
館内では全国各地でつくられるかまぼこと、その原料となる魚を紹介しています。
鈴廣のかまぼこ(小田原かまぼこ)の原料になる魚は主にシログチ、キグチ、オキギスなど。鈴廣では1つのかまぼこに魚を5〜6匹も使い、「水」と「塩」も重要です。
「水」は箱根・富士・丹沢連山のふところで育まれた「箱根百年水」と言われる、カルシウムやマグネシウムが豊富な地下水を使用。かまぼこ用に開発した「塩」を使い、全て天然素材のみでつくられています。保存料や化学調味料の添加は一切ありません。
かまぼこの弾力の理由も興味深いものでした。白身の魚の肉に塩を入れて練る工程で、細胞からタンパク質の繊維が複雑にからみ合い、弾力を持つそうです。その弾力をコントロールする職人の技によって、かまぼこのプリプリとした食感が生まれます。
また、かまぼこが板に付いている理由も初めて知りました。かまぼこが板付きになったのは安土・桃山時代と言われ、板にはモミの木が使われています。
製造工程の中でかまぼこの水分が不足すれば補い、あるいは余分な水分があれば吸収するのがかまぼこ板の役割です。それによってかまぼこが傷みにくくなるそうです。
大盛況!! かまぼこ・ちくわ手づくり体験教室
また、かまぼこ博物館ではかまぼこ・ちくわ手づくり体験教室が開催されています。取材当日は春休みということもあり、家族連れで大盛況。
子どもも大人も職人さんと一緒に楽しそうにかまぼこ・ちくわづくりにチャレンジしていました。
体験教室のかまぼこづくりでは、職人さんの指導のもと、塩を入れて練った魚のすり身を伸ばして、かまぼこ板に付ける作業を行ないます。
魚のすり身は弾力と粘りがあるため、伸ばすときに意外に力が必要だったり、かまぼこ板にのせる作業は少しコツがいるので、大人でも楽しめると思います。かまぼこ板にすり身をのせて、それを蒸し上げればできあがり。
ちくわはその場で焼いてアツアツを食べることができます。この日は春にちなんだ、桜入りの桜ちくわづくり。
この体験教室は、子供から大人まで楽しめるため人気があります。平日にグループで参加されたシニアの方が、後日お孫さんと一緒に参加されることもあるそうです。
かまぼこ・ちくわ手づくり体験教室の体験時間は約50分。作ったかまぼこの蒸し上がり時間は1時間10分後です。
2階は、かまぼこ板に描かれた絵を展示
かまぼこ博物館の2階はかまぼこ板絵ギャラリーになっていて、1982年から開催している「小さな美術展かまぼこ板絵国際絵画コンクール」の作品を常設展示しています。
かまぼこ板に描かれた絵を鑑賞するのはとても新鮮。通常ならば、かまぼこを食べたあとに捨てられてしまう板を活用したユニークな試みだと思いました。絵画コンクールでは、かまぼこ板は2枚まで使用して良いそうで、独創的な作品がたくさん。
著名人の板絵のコーナーもあり、見応えがあります。
*作品をご覧になりたい方は、小さな美術展へ
ミュージアムショップはかまぼこ博物館1階にあり、キーホルダーやポストカード、かまぼこ専用塩、鈴廣のかまぼこ研究の中から生まれたサプリ「サカナのちから」など、さまざまなアイテムを販売しています。
特にここでしか手に入らないかまぼこキーホルダーは、来館の記念あるいはお土産に喜ばれそうですよ〜。
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