雉子亭 豊栄荘 箱根湯本温泉
名物は川沿いの絶景露天風呂と雉料理
自然と一体となった秘境のような空間を楽しむ
箱根湯本駅から車で5分ほど、奥湯本に位置する「雉子亭 豊栄荘(きじてい ほうえいそう)。山肌の迫る須雲川沿いにあり、豊かな自然の中に佇む湯宿です。
賑やかな箱根湯本駅前から少し離れるだけで、空気がガラリと変わり、深山のような雰囲気さえ感じます。
豊栄荘の敷地はとても広く、3000坪以上の敷地内には日本庭園や創業者が飛騨から築400年の合掌造りの古民家を移築した「離れ 雉子亭」があります。客室は「離れ 雉子亭」を含め、18室。
露天風呂は宿泊棟から離れたところにあり、専用草履に履き替えて、ゆるい傾斜を下っていきます。右手には自然の景観を大切にした日本庭園が広がり、夏は緑があふれ、季節の花木が楽しめます。庭園内には桜の木が多いため、春の季節も楽しみ。かつては桃太郎庭園と呼ばれ、猿に見立てたチンパンジーや雉がいて、お客さまを喜ばせていたそうです。
取材当日はあいにくの雨模様でしたが、番傘が用意され、日本情緒を感じさせます。
豊栄荘の温泉の源泉は敷地内にあり、pH9.4のアルカリ性単純温泉。すべての浴槽に天然温泉を利用しています。
ほどなくして露天風呂の湯小屋が見えてきました。自然に囲まれた佇まいが素敵ですね。露天風呂は男女別に分かれていて、シンプルな脱衣所も風情があります。
心地よい風が通り抜ける露天風呂は須雲川沿いにあり、まさに絶景です。屋根がなく、空と山と川が一体となったような空間で、しばし日常を忘れてしまうようなロケーション。清流のせせらぎや雨に濡れた緑の美しさなど、大自然を満喫することができます。
絶景の中で楽しむ温泉は贅沢です。お湯は少しとろみがあり、なめらか。庭園内から湧きだす自家源泉(湯本第77号泉)をかけ流しにしているそうです。とても気持ちが良くて、露天風呂から出るのが名残惜しいほどでした。
夜の露天風呂はライトアップされ、幻想的とのこと。また、6月頃には露天風呂からホタルを観賞できるそうですから、一度入ってみたいと思いました。
館内にある大浴場の内湯は男女別になっていて、構造はほとんど同じです。
開放的な浴室は庭園に面していて、男湯からは「離れ 雉子亭」も見えます。
露天風呂には洗い場はありませんから、身体を洗うなら、まずは大浴場へ。脱衣所も広々としていて清潔です。
豊栄荘は赤ちゃんやお子さま連れでも安心して泊れる「ウェルカムベビーのお宿」(ミキハウス子育て総研認定)に認定されており、ベビーバスやチェアなど、赤ちゃんも快適に過ごせるアイテムを貸し出しています。また、ベビーベッドは男湯にも女湯にも備え付けられています。
また、豊栄荘で楽しみなのは、開業時から名物の雉料理。愛媛県四万十川上流の鬼北町で、自然に近い状態で飼育された「鬼北雉」を使った料理の数々が楽しめます。雉は高タンパク・低脂肪・低カロリーの体に良い食材でクセがないそうです。箱根で雉料理を食べられるところは珍しいですから、ぜひ宿泊して味わってみてください。
豊栄荘のお風呂は日帰り温泉でも利用でき、1日5組限定で予約を受け付けています。予約制のため、事前にお問い合わせを。
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