箱根温泉山荘 なかむら 箱根仙石原温泉
竹林の眺めと源泉かけ流しの白い濁り湯を堪能
ブナの原生林などに包まれた隠れ宿
箱根仙石原にある「箱根温泉山荘 なかむら」はブナの原生林などの広葉樹に囲まれた湯宿です。標高は約650m。大きな道路から離れた静かな山間に位置し、豊かな自然を堪能できるロケーションです。
マイナスイオンを感じながら、玄関まで石段をのぼって行きます。
もともと東京で飲食業を営んでいたオーナーが近隣の老舗旅館から土地を譲り受け、開業したのが約35年前。館内には大浴場「源氏の湯」と小浴場「桐壺の湯」があり、大涌谷から引湯した白い濁り湯を源泉かけ流しで楽しめます。
大浴場「源氏の湯」は、大きな窓越しに美しい竹林を望むことができる絶景温泉。この竹林は開業時に20本ほどの竹を植栽したのが始まりです。今では外国人も絶賛する日本情緒あふれる景色が楽しめるようになりました。
泉質は酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。硫黄の香りのする白い濁り湯にすっぽり包まれて、気分は高まります。しかも100%源泉かけ流しのため、温泉成分が濃厚!! 湯船の底に沈殿した湯の花をすくい上げると、湯泥のようになっていてうれしくなってしまいました。私のような温泉マニアは湯の花たっぷりの温泉が大好きです。
宿の方にお話を伺ったところ、お湯の温度など、温泉の管理は大変なようですが、こうした湯遣いの良い温泉に入れるのはとても贅沢だと思います。
小浴場「桐壺の湯」は大浴場より3割ほど小さな浴室で、落ち着いた雰囲気。こちらの小浴場にいつも入るという常連の方もいらっしゃるそうです。浴室がせまい分、温泉が空気にふれる量が少なくなるので、お湯の鮮度をより感じられるのかもしれません。
大浴場と小浴場は時間により男女入替制。宿泊者は滞在中、いつでもお風呂に入ることができます。
雑木林を見渡せるお休み処も素敵ですね。
お風呂から上がり、客室に案内していただきました。客室数は全15室。落ち着いた雰囲気の和室の広縁からは雑木林が見渡せ、心和むひとときが過ごせそうです。11月の紅葉の季節はさらに素晴らしい風景が広がることでしょう。
館内には60人位収容可能な大宴会場があり、その広さは約50畳。広い空間を襖で区切って3部屋として使用することもできます。取材前日は大学の音楽合宿で使用され、30人位が宿泊したそうです。
緑に包まれた食堂も雰囲気が良いですね。窓の外に佇むタヌキの置物も風情があって良い感じでした。
仙石原の静かな山の中にある宿、箱根温泉山荘なかむら。窓から見える木立の景色と白い濁り湯の温泉が見事です。紅葉の季節にまた、静かな時を過ごしに訪れてみたいと思いました。
より大きな地図で 温泉グルメ探訪 を表示