伊豆網代温泉 松風苑
四千坪の庭園がある宿で
pH9.5の源泉かけ流しを堪能
飲泉もできる、自家源泉の美肌の湯
最寄り駅はJR網代駅、南熱海に位置する源泉かけ流しの宿「松風苑(しょうふうえん)」。ここは、かつて日本赤十字社・初代社長佐野伯爵の別荘だったそうで、約1万坪の広大な敷地内に佇んでいます。
自然美を活かした四千坪の庭園は、戦後ここで映画監督の清水宏氏による名作「蜂の巣の子供達」が撮影されたことから、蜂の巣庭園と呼ばれることになりました。この庭園の奥庭を掘削して地下1,003メートルから豊富に湧出する温泉を蜂の巣温泉と名付けたそうです。
こちらの温泉の特色は伊豆ではめずらしいpH9.5の高アルカリ性温泉。大浴場入口に飲泉所も設けられ、源泉を飲むこともできます。源泉を飲んでみれば、クセがなく、まろやかな味。胃腸の働きをよくする作用があるのだとか。源泉は料理にも利用され、あわびの蒸し焼きや金目鯛のしゃぶしゃぶなどに使われているそうです。
お風呂は男女別の大浴場と、2015年9月に誕生した2つの貸切風呂があります。すべて源泉かけ流しです。湧出温度が46.4℃のため、加水なしで41℃位に仕立てているそうです。
大浴場の男湯に入ってみました。内風呂や泡風呂、打たせ湯、露天風呂があります。
泉質はナトリウムイオンや炭酸イオン、炭酸水素イオンなど、さまざまな成分を含有する単純温泉。ヌルつきはあまりありませんが、湯上りは肌がしっとりスベスベに。ひと皮剥けたように感じました。pH9.5という極めて高いアルカリ性のお湯ですから、お肌の汚れや古い角質を落としてくれる特長があります。美肌効果をサポートすると言われているメタケイ酸も59.8mg/Kg含まれていて、まさに美肌の湯ですね!
開放的な露天風呂の先は庭園。さわやかな風を感じながら、ゆっくり浸かっていたくなります。
こちらは女湯です。構造は基本的には男湯と同じで、内風呂や泡風呂、打たせ湯、露天風呂があります。
露天風呂には「喉潤し水」が設置され、湧水が飲めるようになっています。浴室内で天然水が飲めるのは嬉しいですね。
2015年9月、2つの貸切風呂がオープン!
庭園内にある貸切風呂「常民庵(つねたみあん)」は、2015年9月にオープンしました。東館3階にあり、渡り廊下を渡って行きます。ここからは庭園を一望することができます。庭園内の散策もおすすめです。
貸切風呂は2つあり、まずは通路手前側の「三楽(さんらく)」に入ってみました。山肌に面した浴室で、窓を全開すれば半露天風呂になります。源泉そのものが注ぎ込まれた浴槽には3〜4人入れ、家族やカップルにぴったり。南熱海の季節の移り変わりをダイレクトに感じることのできるお風呂で、夜はタヌキが出てくることもあるそうです。
こちらは奥側にある「雄飛(ゆうひ)」。夜の貸切風呂も趣きがあっておすすめとのこと。特にライトアップが幻想的だそうです。
貸切風呂は15:00〜22:00の受付で45分間利用できます。料金は3,000円。
貸切風呂から歩いて1〜2分のところに源泉地があり、湧水も豊富でワサビも自生していました。
こちらでは毎日お湯を抜いて清掃し、清潔がモットー。貸切風呂には湯守の方もいらっしゃいますので、湯遣いの良い温泉に入れると思います。
また、温泉好きに見逃せないのが、庭園に「走湯神社(はしりゆじんじゃ)」の分社があること。走湯神社はパワースポットとして知られる、熱海・伊豆山神社の境外社で、走湯の源泉を守護する神社です。こちらでは、庭園内に湧く蜂の巣温泉が自然の霊湯として、長寿の神湯となるように、分社を奉ったということです。庭園散策の際にはぜひチェックしてみてください。
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