<大島> 湯の宿くるみや
敷地内にある源泉の湯を贅沢にかけ流している
リピーターに人気の宿
1986年(昭和61年)の三原山の噴火で井戸水が温泉に!
湯の宿くるみやの自慢の温泉は三原山の恵みの湯です
先代はもともと、港のある元町で魚屋を営んでいたそうです。ところが、1965年(昭和40年)の元町大火ですべて焼けてしまい、現在の湯の宿くるみやがある場所の土地を所有していたため旅館を始めることに。当時の大島には、民宿の数が少なく、前々から旅館が良いのではないかと話し合っていたこともあり、それが湯の宿くるみやの創業につながりました。
さらに、1986年(昭和61年)、三原山の噴火があり、それが、このお宿に大きな影響を与えました。創業以降、お風呂のお湯は、敷地内の井戸水を沸かして使用していました。ところが、噴火以降、井戸の水が温かくなったため、調べてみたら、なんとその井戸水には温泉成分があることがわかりました。そこで、あらためて敷地内で温泉を掘り、できたのが現在の源泉です。1989年(平成元年)に正式に温泉として認められたため、「平成の湯」と命名。湯の宿くるみやにとっては、まさに「三原山の恵」であり、温泉を堪能したいリピーターを増やす原動力となっています。
湯の宿くるみやの敷地に入ると、南の島のお宿らしく玄関までヤシの木が続いています。エキゾチックな雰囲気に期待が高まります。
三角屋根が印象的な玄関には、「くるみや」と書かれた木の看板と、お客さまを歓迎するかのような「カエルの置物」があります。
玄関の向こうには太平洋の海!
天気が良ければ対岸の伊豆半島も見られます
玄関を入ると温泉宿らしい受付フロントと、その奥に待合スペースがあります。ここで、南の島の海を眺めながらゆったりくつろぐのもイイ感じです。気取りのない温泉旅館の風情が、源泉かけ流しの温泉とともに、このお宿の大きな魅力になっているのだと思います。リピーターが多い、とのことですが、井伊湯種(いいゆだね)もこういう雰囲気が大好きなので、繰り返し訪れたくなる気持ちがよくわかります。
贅沢なかけ流しが楽しめるのは
敷地内に源泉があるから
1989年(平成元年)に命名された源泉「平成の湯」の現在の温度は約39℃です。敷地内にあるため、そのまま2ヶ所の内湯に注ぎ込めばほとんど温度低下することなく、加温も必要ないため、贅沢にヌル湯の源泉をそのまま堪能できます。
温泉の成分は、ナトリウム-塩化物泉で、メタケイ酸が豊富な美肌の湯です。無色透明で、お湯に入ると滑らかな肌になるそうです。神経痛、腰痛、関節痛、冷え性などにも効果が期待できます。
2つの内風呂は
もちろん源泉かけ流し!
内風呂には大きな窓があり、大島の自然と一体になった入浴タイムを楽しめます。しかも、長く入っていられる絶妙な温度のため、思う存分源泉を堪能できます。
※利用時間は13時〜22時、宿泊の方は6時~8時も利用できます。
温泉は、ヌル湯好きの湯種にとって理想的な温度でした。ちょうどいい湯加減で最高の気分。外は南の島の大自然。「いつまでも入っていたい!」と思わずにはいられませんでした。
女湯は、少し小さめです。でも、それだけに落ち着いた雰囲気で、かけ流しの源泉が楽しめます。ましてや、この温泉は「美肌の湯」。ゆっくりすればするほどお肌も滑らかになり、冷え性や慢性婦人病にも効果が期待できるため、女性にとってはメリットがいっぱいです。
温泉宿の情緒を満喫!
全21室がすべて和室です
緑に包まれた客室は、雄大な自然を楽しめる和室です。窓辺の椅子に座っていると、南の島特有の潮風と鳥のさえずりが聞こえてきます。しかも、2階の海向きの部屋からは、天気が良い時には海の向こうに富士山や伊豆半島を見渡せる大パノラマを楽しむことができます。
現在は素泊まりだけの営業スタイル
でも、温泉好きにはとても魅力的な宿です
現在、湯の宿くるみやでは、食事のサービスはやめていて、素泊まりだけの営業スタイルになっています。そのためビジネスのお客さまの利用が増えているのですが、リピートのお客さまも依然として多く、さらに、自転車やダイビング、学生の卒業旅行など、若い方の利用も増えているそうです。
気軽に泊まれて、温泉が楽しめて、南の島の情緒を楽しめる、そんなスタイルのお宿は、温泉好きの湯種にはとても魅力的に感じました。
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