野の花亭 こむらさき 下田温泉
源泉かけ流しの露天風呂付き客室が5室だけの隠れ宿
プライベート空間で心のままに過ごせる豊潤な時間
伊豆急下田駅から歩いて3分ほどのところに佇む「野の花亭 こむらさき」。門をくぐれば、敷地内にたくさんの草木が植栽され、ここが街中であることを忘れてしまうような静閑な環境です。
「野の花亭 こむらさき」は野の花のような素朴さを大切にしている小さな純和風旅館。エントランス正面には野に咲くホタルブクロの写真や季節の花が飾られ、宿の佇まいが感じられるようなやさしい雰囲気です。
「野の花亭 こむらさき」は、源泉かけ流しの庭園露天風呂付き客室が5室のみの宿。部屋名は「こぶし」「むらさき」「らん」「さくらそう」「ききょう」と花の名前が付けられ、これらの頭文字を並べると宿名になります。1993年に開業した当時は全室露天風呂付きの宿はめずらしく、個人客をターゲットにしてあえて大浴場を設けないというところも斬新だったそうです。
宿のコンセプトは「心、そのままに」。宿泊者のプライバシーを重視し、心のままにゆっくり過ごせるよう、さまざまな心配りをしています。その一つが新規の宿泊者がチェックイン時に記入するお宿帖。まるでアンケートのようなお宿帖には、食事の時間や食事時の飲み物、枕や歯ブラシ、朝刊の種類、料理を運ぶスピード、薬、備品など、さまざまな項目があり、事前に宿泊者の好みなどを把握することで、その人に最適なおもてなしを目指しています。宿泊者のプライベートスペースを大切に考えており、食事の配膳時と布団の上げ下ろし以外は宿の人は部屋に立ち入りません。
客室の花に、待合い処に飾られた季節の花の中から好みのものを一輪選べるのも素敵ですね。また、女性の宿泊者は好みの色浴衣を選ぶことができ、着付けサービス(無料)もあります。日本酒を楽しみたい人は、ぐい飲みも選べますよ〜。
チェックアウトは12時!
ゆったり過ごせる客室で源泉かけ流しを楽しむ
5つの客室はすべて日本情緒が感じられる伝統的な和室で、庭園に隣接した伊豆石造りの露天風呂と檜の内風呂が付いています。広さは合計21畳のゆったりとした空間を確保し、5人まで宿泊が可能。チェックインは15:00〜18:00、チェックアウトは12:00のため、最大21時間滞在することができます。
濡れ縁に庭園露天風呂を設え、ここで楽しめるのは源泉かけ流しの下田温泉。源泉は歴史のある下田蓮台寺温泉から引湯しており、泉質は弱アルカリ性単純温泉です。下田市街で源泉かけ流しを楽しめる宿は少ないため、とても贅沢。温泉は24時間かけ流しになっており、滞在中いつでも入れるのはもちろん、「水」と「真湯」の蛇口があり、自分の好みの温度に調整できるようになっています。
庭の草木の揺れる音や野鳥の鳴き声など、林の中のようなロケーションが素敵な露天風呂です。庭には巣箱がかけられ、メジロなどの野鳥がやってくることも。お湯はやわらかな肌ざわりで心地よく、緑を眺めながらゆっくり入っていたくなります。
客室内には檜風呂の内湯もあり、こちらは真湯を使用。シャワー付きの洗い場も用意しています。
夕食は創作懐石料理、選べる朝食もうれしい
食事は朝・夕食ともに部屋食で、専属の仲居さんが運びます。夕食は伊豆下田の地魚や野菜など、地元の旬の食材を中心に使った創作懐石料理。季節が感じられる和懐石を基本に洋皿も取り入れ、伊豆の味覚をふんだんに楽しめる内容です。
朝食は和食と洋食が選べるだけでなく、たとえば和食を選んだ場合、白米・玄米(五分突)・白粥・塩鰹粥・薬膳粥から選べるようになっています。
また、器にもこだわりのある宿ですから、どんな器で料理が出てくるのかも楽しみですね。
また、館内には地元陶芸家の器や紙細工の人形などの手づくり工芸品が並ぶ趣味の店、紅紫(べにむらさき)があります。ここで自分のお気に入りや、お土産を選んでみてはいかがでしょうか。
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