温泉グルメ探訪TOP > 南伊豆(下田の温泉など) > 清流荘 下田蓮台寺温泉

清流荘 下田蓮台寺温泉

著名人も多数訪れた老舗旅館で温泉リゾートを満喫

源泉かけ流しの温泉と欧風のガーデンスパが楽しめる湯宿

下田市街から3kmほどの距離にある下田蓮台寺温泉の老舗旅館「清流荘(せいりゅうそう)」を、湯友の湯達入郎(ゆったりはいろう)氏と訪ねました。

稲生沢川の近くに位置し、豊かな自然に包まれた清流荘は6,000坪の広大な敷地の中に客室は全26室。散策もできる美しい庭園を有し、創業から78年、国内外の著名人に愛されてきた湯宿です。その中でも1979年、アメリカ合衆国カーター元大統領がサミットで日本を訪れたときに一家で立ち寄り、昼食のために滞在したことでも知られています。

清流荘外観

清流荘は前庭があり、建物の背後には山が迫る自然あふれるロケーション


清流荘には信濃石を敷き詰めた1,000坪の前庭があり、ギネスブックにも載ったことのある大きな石灯籠が我々を出迎えてくれました。

湯達氏は50年位前に修学旅行で宿泊したことがあると言い、「ずいぶん昔のことだから、細かなことは覚えていないけれど、広い庭があり、この佇まいは記憶がある」と、懐かしさがこみ上げる様子です。

清流荘 石灯籠

前庭の中央に佇む石灯籠は宿のシンボル


清流荘 カーター大統領

玄関横に飾られた記念碑はカーター大統領の来館を記念し、ホワイトハウスから送られた礼状の写しを石に刻んだもの


館内に一歩足を踏み入れると、凛とした空気が漂い、老舗の格式と気品が感じられます。

清流荘 玄関

玄関


エントランスには2011年に清流荘で行なわれた囲碁の第36期名人戦の記念写真などが飾られていました。

清流荘名人戦

第36期の名人戦の記念写真などを展示

清流荘 照明

和モダンな照明


清流荘 館内

天然木がふんだんに使われた館内。左側に見えるのはフロント


ロビーやラウンジはゆったりとした空間が広がり、洗練された雰囲気です。

清流荘ロビー

ロビー・売店

清流荘ラウンジ

ラウンジ

源泉かけ流しの温泉や天然温泉プール、
テルマリウムを楽しむ

清流荘には男女別の大浴場と貸切風呂、天然温泉プールと古代ローマ式サウナが楽しめるテルマリウムなどを備えたガーデンスパがあり、伝統的な日本の温泉とヨーロピアンスタイルのスパを楽しむことができます。自家源泉を3本所有し、1分間の湧出量は506ℓ。豊富な源泉がすべてのお風呂とプールへかけ流しで注がれています。

清流荘ガーデンスパ

2階のパブリックスペースから見たガーデンスパ


まずは男女別の大浴場へ。趣の異なる「朱鷺(とき)の湯」と「白鷺(しらさぎ)の湯」があり、時間により男女交代制になります。

まず印象的だったのは脱衣所入口のスリッパを入れるボックスが殺菌仕様だったこと。これまで多くの湯宿を訪れていますが、こうしたものを見るのは初めてでした。宿の細やかな気配りが感じられます。

清流荘 スリッパ

殺菌仕様のスリッパボックス


「朱鷺の湯」は内湯と2つの露天風呂があります。湯量豊富な源泉かけ流しは湯遣いの良さが感じられ、泉質は弱アルカリ性単純温泉。すっぽりと肌を包み込むまろやかなお湯です。黒石で縁取られた内湯は小さめの湯船ですが、お湯が1時間位で入れ替わるため、鮮度は抜群。

清流荘朱鷺の湯

シックな内装が印象的な「朱鷺の湯」内湯


この内湯から外に出ると、岩造りの露天風呂があります。

清流荘 露天風呂1

「朱鷺の湯」岩造りの露天風呂


さらに奥に進むと伊豆石を用いた広々とした露天風呂があり、野趣あふれる雰囲気。心地のよい風が通り抜けていきます。造りの異なる2つの露天風呂を行ったり来たりして楽しみました。

清流荘 井伊湯種

「朱鷺の湯」伊豆石を用いた露天風呂を楽しむ湯達氏(左)と井伊湯種(いいゆだね)


露天風呂にも洗い場がありました。

露天風呂の洗い場

露天風呂の洗い場

伊豆石を使った湯口も見事


「白鷺の湯」は大きな窓から明るい光が差し込む広々とした内湯と岩造りの露天風呂で構成されています。

清流荘 白鷺の湯

「白鷺の湯」内湯。窓の外は露天風呂


脱衣所は充分な広さがあり、とても清潔です。

清流荘 脱衣所

「白鷺の湯」脱衣所


また、貸切露天風呂「月石の湯(げっせきのゆ)」は館内で最も稲生沢川に近い場所にあり、せせらぎを聞きながら入浴を楽しめる家族風呂。露天風呂のほか、内湯も備えています。

清流荘 貸切風呂

内湯も備えた貸切露天風呂「月石の湯」

ガーデンスパは上質のリラクゼーション空間

ヨーロピアンスタイルのガーデンスパは水着着用で楽しむゾーン。約2,000坪ある回遊庭園のほぼ中央に位置する25mの天然温泉プールにも自家源泉が利用されています。温度は30℃前後に保たれ、一年中利用が可能。湧出量が豊富なため、プールの源泉が1日ですべて入れ替わるというのもスゴイと思いました。

清流荘 温泉プール

自家源泉かけ流しの天然温泉プール(温度調整のため加水しています)


また、ガーデンスパには天然温泉プールのほか、温度の異なる自家源泉かけ流しのスパも2つ用意されています。

清流荘 円形スパ

ガーデンスパには円形のスパもあります


また、プールのすぐそばにあるテルマリウムは2000年前の古代ローマの浴場をイメージしたアロマサウナゾーン。アロマエッセンスを加えた温水と冷水を交互に足に浸して発汗を促すローマ風の「フットバス」や「ラコニウム」、「テピダリウム」、アロマの蒸気と輻射熱が自然な発汗を促す「カルダリウム」など、さまざまなリラクゼーションが楽しめる空間です。身体に負担をかけない温度で発汗をうながすため、ゆっくり楽しむことができます。

清流荘 テルマリウム

古代ローマの浴場をイメージしたテルマリウム


清流荘 ラコニウム

壁面からの輻射熱作用で直接発汗を促すサウナ「ラコニウム」


清流荘 テピタリウム

ゆるやかな曲線の陶製ベッドが源泉によって心地よく温められた温気浴室「テピダリウム」


また、テルマリウムからほんの少し離れたところにフィンランド式薪サウナ「ケロ」があります。
ケロとは北極圏ラップランド地方産の立ち枯れの松の木のこと。美しい光沢を持つことから「木の宝石」とも呼ばれ、サウナ材としても最高級のケロを使用したサウナを楽しめます。約60℃の室内で木の香りに包まれながら、心地よく汗を流せるサウナを体験してみてください。

清流荘 ケロサウナ1

フィンランド式薪サウナ「ケロ」外観


清流荘 ケロ2

「ケロ」室内

清流荘 ケロ3

薪には最高級サウナ材のケロを使用


お風呂上がりやスパを楽しんだあとは大浴場前にある木の温もりのする休憩処や、リラグゼーションルーム「カルム」でくつろぐことができます。

清流荘 休憩処

大浴場の前にある休憩処

清流荘 休憩室

リラグゼーションルーム「カルム」

数寄屋造りの客室で源泉かけ流しの露天風呂を満喫

清流荘は4つの棟に分かれ、広大な敷地の中に客室は26室のみ。その中で源泉かけ流しの露天風呂付き客室「貴賓室」に案内していただきました。伝統的な数寄屋造りの12.5畳の和室やリビング11.5畳、ツインベッドを備えたフローリングの寝室、化粧の間など、その広さは128㎡。気品のあるゆったりとした客室です。

清流荘 貴賓室1

凛とした佇まいの「貴賓室」


露天風呂もゆとりのある空間を確保し、源泉かけ流しの温泉をゆったりと楽しめます。庭園側に面しているため、とても清々しい雰囲気。露天風呂からは季節ごとの眺めが楽しめることでしょう。また、内風呂も源泉かけ流しです。

清流荘 貴賓室2

庭園に面した露天風呂


清流荘貴賓室3

ベッドルーム


こちらはカーター元大統領がサミットで来日した際に家族とともに昼食を召しあがったという客室「東風(こち)」。源泉かけ流しの露天風呂付きの和室で次の間付きです。もの静かな雰囲気の客室で、庭園に面した風情のある露天風呂も素敵です。

清流荘 東風

客室「東風」


清流荘 東風2

客室「東風」の露天風呂


日本の伝統的な温泉と欧風のガーデンスパが楽しめる清流荘は心身を癒せる上質のリラクゼーション空間。敷地内は竹庭や七滝、宿泊者専用の遊歩道「せせらぎ野路」などもあり、自然とのふれあいも満喫できます。品格のある客室もとても素敵で、プライベートでゆっくり訪れたいと思わせる温泉宿でした。

より大きな地図で 温泉グルメ探訪 を表示

  • 清流荘 下田蓮台寺温泉
  • 住所

    静岡県下田市河内2-2

    電話

    0558-22-1361

    宿泊料金

    1泊2食付き 1室2人利用の場合、21,600円〜 税込

    日帰り温泉

    不可

    貸切風呂

    貸切露天風呂「月夕の湯」料金:50分/1,500円 税別

    泉質

    弱アルカリ性単純温泉

    pH値

    8.2

    Wi-Fi

    ロビーで利用可能

    アクセス 

    伊豆急行線蓮台寺駅より徒歩約5分
    ※ 蓮台寺駅、または伊豆急下田駅より無料送迎あり 予約時に申し込み・問い合わせを 

    駐車場 

    あり

    HP

    http://www.seiryuso.co.jp(外部リンク)

    Facebook

    https://www.facebook.com/seiryuso.izu/(外部リンク)

    スタッフブログ

    http://blog.goo.ne.jp/seiryuso_izu(外部リンク)

    取材時 

    2017年6月

ジャンルで絞り込む