伊豆長岡温泉 Villa Garden 石のや
2,000坪の日本庭園を囲む「温泉付きの離れ」の宿
スタイリッシュに生まれ変わった宿で伊豆長岡温泉を堪能
「伊豆長岡温泉 Villa Garden 石のや(いずながおかおんせん ヴィラガーデン いしのや)」を訪ねました。伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅から車で約10分、伊豆長岡温泉街から少し離れた閑静な場所に位置しています。
「石のや」の案内看板を目印に坂を登っていくと受付があります。
伝統的な日本旅館の佇まいがある石のやの玄関を入ると、黒を基調としたスタイリッシュな空間が広がっていました。
円窓から見える庭園の景色も素敵です。
ロビーはブックカフェになっており、本を読みながらコーヒーなどの飲み物やお菓子を無料で楽しめるようになっています。
ブックカフェではゆったりとしたソファーに座り、日本庭園を眺めながらくつろぐこともできます。
石のやは2015年2月に昭和40年代に建てられた数寄屋造りの旅館をリニューアルしてオープンした湯宿。大規模な改装を行ない、スタイリッシュな宿に生まれ変わりました。
ショップには石のやオリジナルブランドの商品や伊豆のお土産品など、宿を訪れた人のためにセレクトされたアイテムが並びます。
石のやでは2,000坪の日本庭園を取り囲むように温泉付きの離れの客室(全22室)が点在しています。広大な日本庭園には全国から集められた銘石が配置され、庭木とともに美しい景観を楽しむことができます。
母屋から出てすぐのところに伊豆長岡温泉を利用した足湯があり、日本庭園を眺めながらのんびりとした時間を過ごすことができます。絶景足湯というのも素敵ですね!
足湯の傍らには飲泉蛇口があり、さらにテンションがアップする湯種でした。飲泉所があるところは少ないですし、蛇口をひねれば伊豆長岡温泉の源泉が出てくるなんて素晴らしいですよね。さっそくコップに汲んで飲んでみると、ほのかに甘みが感じられる源泉が胃にしみわたります。湯種は温泉に入るのも大好きですが、こうした源泉を味わう瞬間もたまりません。
仕様が異なる2つの大浴場を満喫
石のやではすべての客室に温泉が付いていますが、男女別の大浴場も用意しています。
大浴場も庭園の中にあり、母屋から外に出て石の階段を少し登った先にあります。2つの大浴場は仕様が異なり、男女入替え制です。
取材時に男湯になっていた大浴場に入ってみました。畳敷きの脱衣所も黒で統一されていてスタイリッシュです。
マッサージチェアもこんなにおシャレです。ひと目ではマッサージチェアとは気が付きませんでした。
そのすぐそばにはミネラルウォーターのボトルが用意され、自由に飲むことができます。
また、タオル類は浴室に用意されており、自分の部屋から持っていかなくても良いので便利だと思いました。
浴室は内湯と露天風呂があります。内湯は大きな窓に面していてとても開放的。レトロな形の湯船に木目調の床材が印象的です。
浴室の壁や洗い場の仕切りに温かみのある木材が使われ、黒い天井とのコントラストに強いインパクトを感じました。天井の湿気抜きもおシャレなデザインになっていて素敵。
洗い場には天然由来成分にこだわったDHCのシャンプー類が備えられ、宿のこだわりが感じられます。
広々とした露天風呂はさらに開放的。ゆったりとしたスペースが確保され、露天風呂にも洗い場が用意されています。お湯は少しとろっとしていて肌触りが良く、泉質はアルカリ性単純温泉。刺激の少ないお湯で誰でも安心して入れる温泉です。
レトロな内湯と檜の絶景露天風呂
もう一つの大浴場は仕様が全く異なり、レトロ感が濃厚に感じられます。
こちらの内湯でまず目をひいたのは扇形の湯船。「扇形」は末広がりで縁起が良いとされ、古い木造建築の旅館の湯船によく見られる形状です。昭和の香りが大好きな湯種はこうしたレトロな湯船を見るとうれしくなります。
湯口の形もユニークで不思議な魅力があります。
露天風呂テラスには1人用の陶器の湯船が2つ用意されています。湯種はこうした1人用の湯船も大好きなのでワクワク。壷形の湯船を置いてあるところは多いのですが、こうした楕円形ですと足を伸ばして入れるところが良いですね。
ここから階段を降りた先には檜の露天風呂があり、絶景です。葛城山や伊豆長岡温泉街の景色が見え、とても開放感があります。
こちらの露天風呂にも洗い場がありました。洗い場を備えた露天風呂はこれまでの取材では比較的少ないような気がします。外の風を感じながら体を洗うのは気持ち良いですよね。
お風呂上がりは肌がスベスベになり、伊豆長岡温泉は「美肌の湯」であることが実感できます。
離れの客室の1階は露天風呂付き
石のやは全22室が離れ形式になっており、客室は部屋ごとに広さや意匠が異なりますが、すべての客室に温泉を完備。その中でも1階の客室には露天風呂が付いており、岩風呂または檜風呂が備えられています。
リニューアルの際は伝統的な建築様式、数寄屋造りの趣を残すため、現代のアルミサッシや新しい素材を使わないようにしたそうです。すべての客室は黒を基調にし、洗練された空間づくりをしています。
また、石のやではほとんどの客室が2間続きで広いため、ゆっくり過ごすことができます。今回案内していただいた客室は、1階の温泉露天付きスイートツインルーム「美濃」。岩風呂が備えられた客室で、10畳+6畳の間取りで6畳の和室がベッドルームになっています。
石のやでは日本旅館の趣を大切にしながら、利便性の高いホテル機能を意識し、すべての客室にベッドを用意しました。快適な睡眠にこだわり、ベッドルームには全米トップブランドのベッドメーカー「シーリー社」製のベッド「クラウドフィット」を採用しています。
客室内のお風呂は湯船の湯口から直接源泉を入れることができる仕様になっており、伊豆長岡温泉をいつでも好きなときに楽しむことができます。部屋にこんな立派な露天風呂が付いていれば、思うぞんぶん温泉三昧ができますね。
洗面所も洗練された雰囲気で素敵です。
こちらは10畳の和室を別の角度から撮影したものです。畳はオシャレな琉球畳を採用し、シンプルながらも美しい佇まいです。また、全客室に60インチの大画面壁掛けテレビにブルーレイプレイヤーと豊富な種類のDVDを用意しています。
夕食は地元の食材をふんだんに取り入れ、調理長自慢の和と洋がコラボレーションした創作料理(会席料理)を半個室の食事処で楽しめます。
湯種もイチオシ!
日本情緒のある温泉宿でホテルのようなおもてなし
石のやには外国人も多く訪れ、日本人と外国人のお客さまの割合は半々とのこと。外国人の方は富士山や御殿場アウトレットなど、観光の拠点として石のやに宿泊される方が多いそうです。全室離れのため、プライベートを大切にできるのはもちろん、日本旅館の風情を満喫しながら、ホテルのように利用できるところが好評です。客室付の仲居さんはいませんし、日本旅館では一般的な布団の上げ下ろしもなく、1度チェックインして部屋に入ってしまえば、誰にも干渉されずに過ごせるところも魅力なのでしょう。
日本情緒のある温泉宿でありながらラグジュアリーなホテルのようにも使える石のやにぜひ訪れてみてください。
アクセスをチェック
サイクリストも宿泊しています!
アクセスは車の場合、東名高速道路の沼津ICもしくは新東名高速道路の長泉沼津ICから伊豆縦貫道を通って伊豆中央道へ。長岡北ICまたは長岡ICより約10分です。それぞれの高速インターを下りた後と伊豆長岡駅方面からの道順は石のやホームページに詳細の案内がありますので、参考にしてください。
電車の場合、東海道線・東海道新幹線のJR三島駅からタクシーで約30分、伊豆箱根鉄道駿豆線・伊豆長岡駅からはタクシーで約10分です。また、伊豆長岡駅前から無料送迎があります。時間は14:15、15:00、15:55、16:40発。席に限りがあるため、事前にご予約ください。
伊豆長岡駅前からバスの場合、沼津駅行きまたは三津シーパラダイス行きに乗り、バス停「温泉駅」下車徒歩3分。また、温泉場循環バスも利用できます。
自転車愛好家の方のロードバイク保管については「お客さまにお任せしています」とのこと。これまでにもロードバイクで来館されたお客さまに対応したことがあり、離れの客室内での保管もOKだそうです。ただ客室へは下の写真のような屋外の階段を上がっていくため、自分自身で自転車を折り畳んで担いでいく必要があります。不明な点は宿にお問合せください。
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