湯ヶ島温泉 音楽合宿の宿 白雲楼
天城の山々と猫越川に囲まれた、音楽合宿の宿
24時間練習可能な音楽ホールも!
温泉は自家源泉「世古上の湯」
湯ヶ島温泉の最奥に位置し、猫越川にかかる赤い橋(白雲橋)を渡ると、そこは音楽合宿の宿「白雲楼」。吹奏楽やオーケストラ、ビッグバンド、合唱、ジャズ等の音楽合宿で利用できる、ユニークな旅館です。
開業は50年位前で、元々は一般的な温泉旅館を営んでいたそうですが、30年前から音楽合宿の宿を始められたのだとか。亡くなったご主人がチェロを弾いていたり、女将さんは合唱をしていたという「音楽好き」というのも現在の宿のコンセプトに至る理由の一つでした。
現在は常連客の利用がほとんどで、大学や高校など、学生の合宿がメイン。学生の場合、1団体20人以上なら貸し切りとなり、100人以上の宿泊が可能だそうです。山と川に囲まれ、周りに何もないので、どの部屋でも22時までなら音出しが可能。24時間徹底的に練習できる音楽ホールが3つもあります。
学生の合宿のシーズンは春と夏で、2月中旬〜3月、7月の夏休み〜9月頃までが繁忙期だそうです。
「ここにやってくる学生さんは大会での優勝を目指していますから、練習のみで外出はしません。そのため1泊3食付きですが、料理の配膳や片付け、布団の上げ下ろしはお願いしています。お昼はカレーなどの皿ものを出していてお替わり自由のため、行列ができるんですよ」と女将さん。
「練習を聞いていると、毎年上達していくのがわかります。ぜひ優勝してほしい」と学生を見守り、心から応援している様子が伝わってきます。
そうした練習で疲れた心身を癒してくれるのは、やはり湯ヶ島の天然温泉です。旅館から50メートルほど離れたところに自家源泉「世古上の湯」を所有しており、泉質は弱アルカリ性の単純温泉。
地下に大浴場と小浴場があり、まずは大浴場に入ってみました。浴槽の真ん中に低い仕切りのようなものがあり、手前が浅く、奥が少し深くなっています。源泉温度が39.2℃と低く、加温循環していますが、同時に源泉も投入しているようです。無色透明のしっとりとした良いお湯でした。
小浴場には取材当日は、加温なしの源泉が投入されており、体感38℃ほど。厳寒期ではちょっと寒いと感じる温度ですが、大浴場と比べると、明らかにお湯が滑らかで、かつ、すっと肌に染み込む感じでした。ぜひ夏場にゆっくり浸かってみたいですね。
帰り際にはお茶をごちそうになり、家庭的な雰囲気と宿の温もりを感じた湯種でした。春・夏の合宿シーズン以外の時期は、一般客の利用も可能とのことですので、詳しくはお問い合わせください。
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