温泉民宿高見家 松崎町
「源泉かけ流し」にこだわった温泉と
料理人であるご主人の磯料理が魅力!
所有する漁船で獲ったり、近隣から仕入れた
新鮮な魚を使った舟盛りが大評判です
温泉民宿高見家がオープンしたのは、1974年(昭和49年)のこと。先代がそれまで高台の別の場所で営業していた民宿を雲見海水浴場の近くに移したことが始まりです。
この民宿の人気を支えているのは、徹底した「源泉かけ流し」へのこだわりと前職で旅館の料理長をしていたご主人が新鮮な海の幸をふんだんに使い、工夫を凝らして創る磯料理です。
温泉マニアであり、海鮮料理が大好きな井伊湯種(いいゆだね)にとっては、とても魅力的な民宿です。
小規模な民宿の高見家ですが、内装や置物など「和」の演出にはこだわりを感じました。
入り口のアプローチから玄関、広い玄関ロビーへと進むにつれ、期待感が高まっていきます。
受付の横の台の上には、「純温泉」の認定盾が掲げられていました。温泉マニアにとっては、自然と「いい湯」への期待が高まる表示です。
【純温泉とは】
「源泉かけ流し」の定義が曖昧になるなか、「源泉をそのまま利用している温泉」を『純温泉』として定義したもの。
温泉を選ぶひとつの基準として、一般社団法人純温泉協会が認定しており、「いい湯」にこだわる温泉好きの中には、純温泉認定の施設を選んで湯めぐりする人も多い。
趣のある和の温泉空間!
こだわりの「源泉かけ流し」
雲見地区の温泉宿の湯は、基本的にみな同じ高張性の濃い塩化物泉で、とてもよく温まります。源泉供給会社が岩地や石部にある3本の源泉を混合し配湯しているものを各宿が購入しており、宿ごとに契約している湯量は違いますが、いずれも比較的小さな浴槽に、十分な湯量を確保してかけ流しているため、とても鮮度が良いのが特長です。
高見家では、確保している源泉の湯量(毎分15ℓ)で男湯・女湯・貸切露天風呂「まんてん」のすべての湯ぶねをかけ流しに仕立てています。しかも、「熱交換器」を導入し、高温の源泉に水を加えることなく適温にすることで、どんな季節でも源泉100%に浸かれるよう工夫しています。またそれぞれの浴槽は、できるだけ気持ちよく入浴を楽しんでいただくために、毎日お湯を抜いてクエン酸で清掃しているそうです。
加水なし、加温なし、循環ろ過なし、消毒なし、入浴剤なしという、まさに「まんてん」(満点)の湯を投入している高見家では、とても「いい湯」であることを利用者に理解してもらうため、「純温泉」の認定を取得したとのこと。
木の香りに包まれた貸切露天風呂「まんてん」も「和」のイメージ。
清掃時間を除き、いつでも何度でも無料で入ることができます。
源泉を空気に触れさせることなく、湯ぶねの底から投入している湯遣いにも、こだわりを感じますね。
書道が得意だった先代が書いたさまざまな木の表示が「和」のイメージを演出しています。
内湯の男湯、女湯の入り口にある一枚板の看板が目をひきます。
次に、館内にある女湯(ご婦人用岩風呂)を見てみましょう。
石造りのお風呂に箱庭が付いていて「和」の風情を醸し出しています。
次に、男湯(殿方用岩風呂)を見てみましょう。大きな岩が並べられた岩風呂は、とても落ち着いた雰囲気です。
温泉マニアの湯種は期待に胸を膨らませて露天風呂「まんてん」へ。
かけ流される源泉の鮮度の良さ。体に沁み渡る濃い塩化物泉。落ち着いた雰囲気の中でゆったりと心ゆくまで満点(まんてん)の湯を堪能することができました。
露天風呂の次は、男湯(殿方用岩風呂)を楽しみます。
「和」のイメージにこだわった客室
心のこもったおもてなし
現在稼働している客室は6部屋。12畳の部屋から8畳の部屋まで、広さはまちまちです。一人あたりの料金はすべて一緒で、お客さまの人数に合わせてお部屋を決めていますが、平日など余裕のある場合は、お二人でもできるだけ広くていいお部屋を使っていただくようにしているそうです。
それぞれの部屋の入り口には、先代が毛筆で木の板に書いた部屋名表示と、藍染をやっていたご主人のお母さまが作られた暖簾が掛けられています。
高見家では、「また来たい」と感じていただけるよう、心のこもった家族的な接客を心掛けているそうです。
廊下に飾られていた木の短冊についてお伺いしたところ、お客さまが部屋のノートに書かれた俳句を先代が毛筆で短冊に書き、飾っているのだそうです。このような形のお客さまとの素敵な心のふれあい、気遣いにも高見家の接客の姿勢が現れているのだと感じました。
新鮮な海の幸をふんだんに使った
磯料理は絶品!
とても評価の高い高見家の磯料理は、所有する船で釣り上げた魚と地元で仕入れた新鮮な魚介類の鮮度が命。それらをふんだんに使った舟盛りは、見た目にも豪華で味も格別です。
さまざまな日本料理の修行を積んできたご主人の経験から生み出される磯料理は、多くのお客さまから高い評価を受け、このお宿の大きな魅力になっています。
しかも、部屋ごとに用意された食事会場は、和風の落ち着いた個室のイメージ。ご主人の心を込めた料理の数々を贅沢な雰囲気の中で味わうことができます。
基本コースをはじめ、どのコースにも入っている「舟盛り」は、ボリュームも華やかさも、もちろん新鮮さも抜群です。お借りした料理写真で、高見家独自の磯料理をご紹介します。
その他にも、料理のための醤油や味噌、わさび、塩にもこだわり、お客さまにお出しする日本酒も厳選したものをご提供しているそうです。
(純米酒・くどき上手/山形、純米吟醸・葵天下(あおいてんか)/静岡、大吟醸・志太泉(しだいずみ)/静岡)
また、日本酒をご注文いただいたお客さまには、自家製のカラスミをお出ししているそうです。このカラスミは、所有する船を出し、カラスミの原料となるボラを網で獲り、その卵を加工して作っているこだわりの逸品です。これを食べたいから来るというお客さまが結構いらっしゃるそうで、お土産品としても販売しています。
温泉マニアにはオススメ!
ご主人のこだわり磯料理も絶品です
「純温泉」に認定された新鮮な濃い温泉と、豪華な「舟盛り」を中心とした磯料理がリーズナブルに楽しめる民宿です。
本当にこの料金でいいの?と、きっと驚かれると思いますので、ぜひ泊まってみてください。
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