雲見くじら館&渚の足湯 松崎町
世界的にも貴重な「セミクジラ」の骨格標本を展示!
本物の骨格でくじらの大きさを体感できます
雲見くじら館の下の海岸では
海と富士山の絶景を楽しめる足湯もあります!
1977年(昭和52年)4月15日。一頭のくじらが雲見港に迷い込みました。体長は12メートルで体重は20トン。10歳の「セミクジラ」でした。
港から逃げようとした「セミクジラ」でしたが、結局、浅瀬に乗り上げ動けなくなってしまいます。
当時の松崎町漁業協同組合雲見支部では、この「セミクジラ」を助けることができず、解体を日本の捕鯨発祥の地である和歌山県太地町の皆さんにお願いし、その鯨肉は地元の人々に配り、骨格は後の活用を考え、雲見字木ヶ下に埋めることにしたそうです。
当時、「セミクジラ」は世界で数千頭にまで減少し、捕獲禁止になっていていたため、その骨格標本は日本でも数点しかない貴重なものでした。そこで、4年後の1981年(昭和56年)に埋めたくじらの骨を発掘。静岡県と松崎町の補助を受け「雲見くじら館」を建設し、骨格標本を展示することになりました。水産庁や国立科学博物館、朝日新聞などの協力を得て組み立てられた骨格標本は、40年以上の時を経た現在でも「雲見くじら館」で大切に保管され展示されています。
また、くじら関連の資料も数多く展示されています。
その昔、雲見城の山城主、高橋丹波守が北条氏に鯨肉を献上した際の貴重な古文書や人形浄瑠璃の首を動かすバネとしてくじらのヒゲが利用されていたことから、浄瑠璃人形かしら1体とかしらの機構模型1体(スタンド式模型)、さらには昔の捕鯨道具や漁具などの関係資料が展示されていています。
とても興味深く見ることができ、くじらの大きさに驚くお子さんから歴史好きなシニアまで、子供も大人も楽しめる貴重な展示施設だと感じました。
料金(なんと100円!)を払って館内に入ると、そこには巨大な骨格標本が展示されています。人の大きさと比べてみれば、「セミクジラ」がいかに大きいのかがわかります。
標本の中に立つとくじらのお腹の中にいるような不思議な感じを味わうことができました。
井伊湯種(いいゆだね)は、雲見くじら館の高橋博久館長からいろいろなお話を伺うことができました。館長によれば、このくじらはまだ10歳の子供だということ。「セミクジラ」は、南極と赤道付近を行ったり来たりして生活しているため、1年で脂肪のつき方が変化し、耳垢に明るい層と暗い層ができます。その明暗の層の数から10歳という年齢が推定できたそうです。
また、「セミクジラ」は成長すれば19メートルにもなりますが、このくじらは12メートル。まさに育ち盛りの子くじらが親からはぐれて雲見港に迷い込んできたことがわかります。
館内には、骨格標本の他にもさまざまな資料が展示されています。
当時の写真からは、子くじらが雲見港に迷い込み、浅瀬に乗り上げてしまい必死に逃げようともがく様子が伝わってきます。地元の人々は皆、その姿を間近で見ていたそうです。
結局、浅瀬に乗り上げ動けなくなった子くじらは解体されることになりました。多くの町の人々が見守る中で解体作業が進められ、鯨肉を取り除いた後、骨だけになるまで砂の中に埋められることに。
埋められた4年後、砂の中から発掘された骨格は、専門家の手によって組み立てられ、新たに建てられた「雲見くじら館」で展示されることになりました。
館内には、昔の捕鯨道具や漁具などの関係資料も展示されています。
「雲見くじら館」のすぐ下の海岸にある
海と富士山の絶景を楽しめる足湯!
「雲見くじら館」からスロープを降りて海岸に出ると、そこには、目の前の海と富士山の絶景を楽しめる足湯があります。
雲見海水浴場のすぐ脇にあるこの足湯は、もちろん温泉。絶景の足湯として人気です。
温泉マニアである湯種は、今までも何度か利用したことがありますが、海を眺めながら浸かる足湯の気持ちよさの誘惑に勝てず、この日も足湯に向かいました。
海水浴のシーズンだけでなく、秋も、冬も、足湯で体を温め、水面をわたる潮風を感じながら絶景を堪能できるこの足湯では、特別な時間を過ごすことができます。この日は、ラッキーなことに富士山も見ることができました。
わずか100円で本物のくじらの大きさを体感できる!
無料で絶景の足湯も堪能できる!
くじらの大きさを肌で感じることができる「雲見くじら館」。温泉旅行の思い出づくりに、貴重なくじらの展示をお楽しみください。お子さん連れのファミリーにもオススメです。海と富士山の絶景を堪能できる足湯も最高!
松崎町に来たら、ぜひ立ち寄ってください!
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