お宿・お食事処　蓬来荘　焼津/蓬来温泉

天然南マグロや銘酒を楽しめる湯宿・食事処

マグロ・カツオなどの魚の町として有名な焼津。焼津には魚だけでなく、温泉マニアもうならせる素晴らしい温泉があります。
「蓬来荘（ほうらいそう）」は、敷地内に自家源泉を所有し、半世紀以上にわたり湧き出す蓬来温泉を楽しむことができる湯宿・食事処です。焼津では9つの施設でやいづ黒潮温泉を楽しめますが、蓬来温泉に入れるのは蓬来荘だけ。100％源泉かけ流しで、しかもめずらしい自噴温泉と聞いて、心がときめく井伊湯種（いいゆだね）でした。

焼津駅南口から徒歩5分ほどのところにある蓬来荘

蓬来荘では新鮮な地魚や選りすぐりの日本酒をとことん楽しむことができ、マグロは希少価値の高い天然南マグロを使用、地魚などは焼津港で揚がったものを中心に取り揃えています。焼津の美味しい魚と貴重な自噴温泉の蓬来温泉を楽しめるなんて素敵です。予約制にはなりますが、食事のみの利用もできます。

食事処

宿の玄関

蓬来荘の歴史は古く、開業したのは昭和22年頃。敷地内から温泉が出たのは昭和32年だそうです。当初は機械を用いて汲み上げていたところ、いつのまにか自噴するようになったというからスゴイですね。

お風呂は小さな家族風呂が一つのみで、グループ単位の貸切風呂として利用できます。浴室はレトロな雰囲気で湯種好み。心地よい温泉の香りが鼻腔をくすぐります。

家族風呂

自噴する源泉を足元から注ぎ入れ、365日かけ流しにしています。ボコボコと湯船の底（湯口）から湧きだす源泉を眺めているだけで幸せな気分。

地下から自噴する源泉。源泉名は「蓬来温泉　焼津7号」

体をふんわり包み込むお湯は塩分が強く、お湯には鮮度を感じました。源泉の温度は約40℃。入浴にちょうど良い温度で自噴しているなんて奇跡的とも言え、加水や加温、循環、消毒なしの100％源泉かけ流しを楽しめるのはとても贅沢です。焼津で唯一の天然自噴泉を堪能しました。

蓬来温泉を楽しむ井伊湯種。ぬる湯でいつまでも入っていたくなる名湯です

お湯は弱アルカリ性

さりげなくカエルが温泉を見守っていました

蓬来荘は温泉とともに新鮮な地魚料理はもちろん、日本酒利き酒師・酒匠・日本酒学講師の資格を持つ若女将がセレクトしたお酒が楽しみです。地酒をはじめ、全国から選りすぐりの銘品を常時20種類くらい用意し、お客さまの好みに合わせて料理と相性が良い日本酒を提案してくれます。
とろけるような天然南マグロの刺し身と美味しい日本酒の組み合わせはたまりません!

蓬来荘で絶対食べたい、希少価値の天然南マグロ

美味しい日本酒を用意

人気の宿泊プランは「超希少天然南まぐろトロ刺身と地魚料理プラン（1泊2食付き1人12,960円/税込み）」。漁獲高が減り、レアな天然南マグロと地魚料理をお得な価格で堪能できます。

また、マグロのかぶと焼きは蓬莱荘の名物メニュー。焼き上がりに5〜6時間かかるため事前に予約が必要だそうです。

10人以上で宿泊予約（1泊2食付き）をすると、マグロのかぶと焼きの無料サービスもあります

蓬来荘では自家源泉を利用したユニークな取り組みを行なっています。それは源泉を活用したトマトの栽培。これは入浴以外の温泉の可能性を目指して7年ほど前に若女将が始めたもので、前例のない取り組みでした。静岡大学農学部の協力のもとプロジェクトをスタートさせ、若女将の仕事をしながら、農業研修へ行くなど懸命な努力の末、初収穫ができたのは昨年6月。現在では「温泉美人トマト」というブランドで地元や首都圏のスーパーに流通しているそうです。試食させていただいたところ、とても甘くてびっくり。塩分が強い温泉水を活用することで甘みと旨みが増すのだそうです。蓬来荘に訪れた際には、ぜひこのトマトを味わってみてください。

また、大吟醸の酒粕を使ったわさび漬けとおすすめの地酒もいただきましたが、こちらも美味しくて感動しました。100％源泉かけ流しの蓬来温泉と天然南マグロ、そして日本酒が存分に楽しめる蓬来荘。次回は日本酒好きの温泉友だちを連れて訪れてみたいと思った湯種でした。

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