東静岡 天然温泉 柚木の郷
日帰り温泉と静岡県最大級の岩盤浴に大興奮
JR東静岡駅前のオシャレな日帰り温浴施設
JR東静岡駅前にある柚木の郷(ゆのきのさと)は2016年にオープンした日帰り温浴施設です。地元に住む、井伊湯種(いいゆだね)の後輩が推薦してくれました。
柚木の郷はJR東静岡駅北口から徒歩1分というアクセス便利なロケーション。自家用車利用の方には広々とした240台収容可能な無料駐車場を用意しています。
柚木の郷の入口は和の趣が感じられ、風情があります。
緑に包まれたアプローチを進んで行きます。
なまこ壁の建物の先が柚木の郷です。
柚木の郷は「ワンランク上の上質なサービスをお客さまに提供すること」をコンセプトに、8つのお風呂や2つのサウナ、6つの岩盤浴が楽しめる日帰り温浴施設です。
館内はダークブラウンを基調にした、スタイリッシュな雰囲気。広々とした上質感のある空間が印象的でした。
湯種が訪れたのは2018年11月でしたが、翌月に館内の一部をリニューアルし、ジャンル別に4,500冊の本をセレクトして読書が楽しめる、さらに素敵な空間になったようです。
天然温泉を利用した源泉立湯と岩風呂
柚木の郷の大浴場には天然温泉を利用した源泉立湯と岩風呂のほか、人気の強力炭酸風呂をはじめ、いろいろな湯船が用意されています。大型スーパー銭湯とかデイスパとも呼ばれており、私のようなお風呂好きにはたまりません。
大浴場入口の暖簾をくぐった先に、男女別の浴室入口がありました。
男湯と女湯は、ほとんど同様な造りになっています。
脱衣所も上質感があり、オシャレな雰囲気です。
広々とした浴室内は内湯エリアの先に露天風呂エリアがあります。湯種が柚木の郷で1番楽しみにしていたのは露天風呂エリアにある源泉立湯。柚木の郷を開業する際に掘削したという東静岡温泉を利用しています。
この湯船は深さが130センチもあり、並々と源泉が注がれています。立った姿勢のまま、ゆったりとお湯を楽しめるので何だか不思議な感じ。適度な水圧で足腰の血流が促され、その心地よさを楽しみました。
しかも茶系の濁り湯ですので、色付き温泉好きの湯種はテンションが上がってしまいました。泉質は含鉄(II)-カルシウム・ナトリウム-塩化物温泉。源泉自体はほとんど無色透明のお湯ですが、鉄分が多く含まれているため、次第に酸化して濁り湯になるようです。
pH値を測ったところ、7.26で中性のお湯でした。源泉の温度は32.6℃のため、入浴に適した温度にするために加温をしているそうです。この湯船のみ、源泉かけ流しを楽しめます。
源泉立湯は深さや段差もありますから、要注意。「小学生以下のお子さまのみのご利用はご遠慮ください。必ず、保護者同伴でご利用ください」と注意の看板が設置されていました。
また、源泉立湯の向いにある岩風呂も東静岡温泉を利用しています。開放感があり、心地よい温泉に包まれて、思わず長湯をしたくなります。
続いて露天風呂エリアにある、ほかのお風呂を紹介します。
人気の高濃度炭酸泉(炭酸風呂)はお湯に炭酸ガスが溶け込んでいて、入浴すると肌に細かな泡が付着するのが特色。柚木の郷では天然炭酸泉と同レベルの高濃度炭酸ガスを用いて炭酸泉を楽しめるようになっています。温めのお湯ですので、肌への泡付きを楽しみながら、じっくり入っていられるのが良いですね。
寝湯はゆったりとした6人分のスペースがあり、寝転がって空を見上げながら至福のひとときを過ごせます。
熱風蒸屋(ネップウジョウヤ/ロウリュウサウナ)もあります。ロウリュウとは本場フィンランドで行なわれているサウナ浴のこと。加熱されたサウナストーンにアロマ水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進します。特にこの蒸気(熱波)をスタッフの方がタオルなどで煽いで送ってくれるロウリュウサービスがとても心地よいので、見逃せません。ロウリュウサービスは1日に3回行なわれており、館内案内放送でも知らせてくれるそうです。
サウナでたっぷり汗をかいたあとは、軽く汗を流してから水風呂へ。水風呂のすぐそばには掛け湯が用意されているので便利です。水風呂は17℃位。水風呂の傍らには寝転んで休めるスペースが設けられているのも気が利いていると思いました。サウナと水風呂のあとにゴロンと横になれば、「ととのう」というディープ・リラックスが楽しめるかもしれません。
内湯ではあつ湯とぬく湯が楽しめます!
内湯には「あつ湯」と「ぬく湯」、「座湯」、「ナノミストサウナ」があります。
「あつ湯」は42℃位、「ぬく湯」は40℃位に設定されていて、自分の好みの温度のお湯に入れます。
座湯には8人ほど座ることができ、露天風呂の景色を眺めながらリラックスタイムを過ごせます。
美潤蒸屋(びじゅんじょうや/ナノミストサウナ)は粒子が細かく肌触りの良いナノ水を利用しており、保温や保湿、美肌効果などが期待されます。温度は45〜47℃位ですので、高温サウナが苦手な方も入りやすく、ウェットサウナなのにドライサウナに近い体感も特色。男湯ではよもぎミストサウナ、女湯では塩ミストサウナを楽しむことができます。
シャワースペースは30席用意され、一人ひとり区切られたスペースと、一緒に来た人との会話が楽しめる仕切りなしのスペースに分かれています。全席にDHC社製のシャンプー、リンス、ボディソープが用意されていました。
浴室内にはバスチェアなど、キッズ向けのアイテムも用意されています。もちろん男湯にもありますので、お父さんもお子さまと一緒にお風呂を楽しめますね。
パウダールームもスタイリッシュで落ち着ける雰囲気です。
上記で紹介した大浴場のお風呂は退館しない限り、何度でも入浴できます。趣向を凝らしたいろいろなお風呂に入り放題ですから、お風呂好きなら1日楽しめそうですね。
思わず「スゴイ!」を連発、魅惑の岩盤浴ゾーン
柚木の郷に訪れたら、入泉料(入館料)と別料金になりますが、ぜひ体験してほしいのは薬石健美房(やくせきけんびぼう)です。薬石健美房は岩盤浴専用フロアになっており、その規模は静岡県最大級。1階と2階に分かれ、室温や湿度が異なる6つの岩盤浴が用意されています。高温サウナが苦手な方も自分に合った部屋で無理なく発汗できるのが特色。ただし、薬石健美房のみの利用はできません。
2階のフロントで岩盤浴専用着衣と敷きタオルを受け取り、脱衣所で着替えます。
1階にはトロッコサウナとも呼ばれる薬石熱香炉(やくせきねつこうろ)があり、広々とした空間が広がっています。
トロッコが走る岩盤浴なんてこれまで見たことがなかったので、衝撃的でした。ミネラル豊富な麦飯石の煉瓦と溶岩石を積んだトロッコを800℃近い高温まで熱することで室内を温めるそうです。その放射熱や遠赤外線効果により、体を温め、発汗による新陳代謝を促すとのこと。
トロッコは1時間ごとに稼働するようになっており、稼働開始時間には焼き上がったトロッコが出てきて部屋全体が1番熱くなります。ぜひトロッコが動く様子を見てほしいと思った湯種でした。
岩盤浴ごとに使われている薬石や効能が紹介されているので、わかりやすく親切だと思いました。
続いて2階の岩盤浴フロアへ。こちらには5つの岩盤浴が用意されています。
汗蒸幕(はんじゅんまく)は韓国式の伝統的な温熱療法のサウナです。ドーム型の室内の床にはパワーストーンとして親しまれている、水晶・芙蓉石・アメジストなどの薬宝石が敷き詰められています。
ここでは13:00、17:00、20:00にスーパーロウリュウサービスが開催されています。
彩石房(さいせきぼう)はトルマリンや瑪瑙(メノオ)、ブラックゲルマニウムなどの7種類の薬石が床に敷き詰められており、その彩りが鮮やかです。7種類の薬石の効能で自己免疫力を高めたり、リフレッシュ効果などが期待されます。
漢香房(かんこうぼう)は布袋に入った薬草がつるされており、ビジュアル的にもムード満点。桂皮(けいひ)や茴香(ういきょう)など、12種類の薬草の香りに包まれて心身ともにリラックスできるのはもちろん、薬草の有効成分が皮膚から入るので新陳代謝も促されます。
岩潤房(がんじゅんぼう)はネパールの海抜5,000メートル付近から採取したピンク岩塩を使用した岩盤浴。壁から滝のように流れる水にも岩塩を溶かし込んでおり、そのミネラル豊富な水蒸気に包まれることで、インハレーション効果が期待されます。インハレーションとは、ヨーロッパに普及する吸引療法。昔から塩分を含んだ空気を吸引することで呼吸器疾患等に良いと言われています。
岩盤浴で火照った体をクールダウンしたいときは冷爽房(れいそうぼう)へ。ここは平均1℃位に設定されており、たとえるならば、スタイリッシュな冷蔵庫です。ホワイトグレーを基調にした高級感のある内装が素敵。ここでは、体内温度を急激に下げることなく適度な温度にもどすことができ、同時にリンパや血行を促します。何と言ってもヒンヤリとした体感がたまりません。
休憩をしたいときは1階の静息房(せいそくぼう)へ。こちらは岩盤浴専用の休憩所になっており、15,000冊以上のコミックが用意されています。漫画を読みながらくつろげるのはもちろん、ここではWi-Fiの電波が強力なのでスマートフォンによる動画閲覧やオンラインゲームなどもバッチリ。また、ウッドデッキも併設されており、屋外でのクールダウンも可能です。
また、3階の岩盤浴専用の利楽房(りらくぼう/リクライニングコーナー)ではリクライナーチェア(個別テレビ付き)を20席用意。照明も暗めにしており、ゆっくりくつろぎたいときや仮眠をとりたいときに最適です。
食事処で楽しむ自家製蕎麦や創作中華
お腹が空いたら館内のほんまもん食堂へ。2018年11月頃にメニューを一新して、自家製手打ち蕎麦などが楽しめるようになったそうです。もともと中華の専門店で修業をした料理長がつくる「風呂上がりに美味しい中華」をテーマにした創作中華のほか、栄養バランスの良いパワーサラダも人気。2〜3人前のボリュームがあるにもかかわらず、1人でペロリと平らげてしまう人もいるとか。
生ビールで喉を潤したいときは、お任せおつまみが2品付いた湯上がりセットもおすすめです。
館内にはレトロな瓶コーラの自動販売機も設置されており、1本100円で購入することができます。その佇まいはどこか懐かしくて、思わず顔がほころびました。
柚木の郷は一日中いられ、お風呂や岩盤浴好きの方にはパラダイスみたいなところだと思いました。楽しいだけではなく、しっかり温まったり、汗をかいたりして健康維持にも良さそうです。毎週水曜日10:30から薬石健美房内の薬石熱香炉(トロッコサウナ)でホットヨガ(参加費用500円)も開催されているそうですので、ぜひ参加してみてください。
また、岩盤浴利用の女性向けにお好きなシャンプー・リンスなどの無料レンタルサービスがあり、とても好評だそうです。女性は特にブランドにこだわる方が多いので、これは喜ばれますね。
柚木の郷はJAF会員優待施設のため、会員証提示でレンタルフェイスタオル1枚がサービスになります。湯種も会員のため、優待サービスは必ず使います。
売店のお土産コーナーも充実しており、静岡産のお茶をはじめ、人気の日本酒を用いた煎餅やケーキなど洒落た品揃えでした。
その中で湯種が取材の記念に購入したのは地域限定の富士山コーラ。静岡らしい富士山デザインのアイテムはお土産にも喜ばれると思います。
次回はプライベートで訪れ、思う存分滞在してお風呂と岩盤浴を満喫したいと思いました。
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