蕎麦屋 八兵衛 静岡店
食感にこだわった自家製蕎麦が絶品!
自家製粉の手打ち蕎麦が堪能できる静岡の名店
「静岡市内で美味しい蕎麦が食べたい!」と情報収集していたところ、地元のスルガ銀行社員が推薦してくれたのが「蕎麦屋 八兵衛(そばや はちべえ)」静岡店です。八兵衛は昭和50年に藤枝市で創業し、静岡店は平成元年にオープンしました。創業当初から自家製粉・手打ちにこだわっており、静岡の人気蕎麦店です。
広々とした店内にはカウンター席、テーブル席、さらに奥に座敷席が用意されています。1人でもファミリーでも気軽に利用できる雰囲気でした。
店頭でそば打ちの様子を見学できるようになっています。職人の技を目の前で見ることができ、ますます蕎麦への期待が高まりました。
テーブル席から風情ある庭が眺められるのも素敵です。
八兵衛では二八蕎麦を楽しめます。茹で立ての蕎麦には透明感があり、うっとりするような美しさを感じました。
代表取締役の町塚さんに八兵衛のこだわりについて伺いました。蕎麦粉には大きく分けて『丸抜(まるぬき)』と『押し挽き』という2通りの挽き方があるそうです。「蕎麦は甘みや香り、何よりも食感が大事だと考えています。食感は食べたときの歯触りや舌触り、のどごしですね。一般的に製粉する時には、玄蕎麦(殻つきの蕎麦の実)の殻を取り除く『丸抜』をして、甘皮に包まれた粒をひき、ふるいにかけます。八兵衛では殻ごと挽く『押し挽き』をしており、しかも甘皮が入らないように石臼の歯の形状に工夫をしています。甘皮は繊維のため、蕎麦粉にたくさん入ってしまうと食感が悪くなると考えています」と町塚さん。
もともと『押し挽き』で蕎麦粉を作っていた町塚さんは、創業から10数年経った頃、師匠の薦めに従って、『丸抜』の機械を170万円で購入したこともあります。しかし、実際にそれで挽いて蕎麦を打ったところ、美味しさが感じられず、その時作った20kgの蕎麦粉をすべて捨ててしまったとのこと。その機械を使うのも1回で止めてしまったそうです。
「すごくショックでしたが、それ以来、八兵衛流の『押し挽き』をしています。邪道とも呼ばれている挽き方ですが、私の考える、蕎麦の美味しさにこだわった結果です。甘皮を入れたくないので、蕎麦粉は一番粉・二番粉のみを使用しています。つなぎには中力粉をつかっていますが、これもとても研究しました」と町塚さんが熱く語ってくれました。
メニューはいろいろな味わいが用意されており、季節限定メニューやうどんも楽しむことができます。お店のスタッフの方から教えていただいた、おすすめメニューを紹介します。
「おかめせいろ」は、卵焼きと煮物、かまぼこ、天ぷらがセットになった人気メニュー。食べ応えがあり、インスタ映えもしそうですね。せいろは、のどこしや歯ごたえの良さはもちろん、蕎麦の甘みも感じられ、「来て良かった」としみじみ思いました
サクサクの小海老の天ぷらと刻み海苔などがのった「天おろしそば」は、大根おろしとともにさっぱりといただける1品です。
八兵衛の蕎麦は、食感重視はもちろんのこと、消化が良く毎日食べても飽きがこないことも特長だそうです。甘皮(繊維)がたくさん入っている蕎麦は胃もたれをすることもあるとか。蕎麦粉にもいろいろあり、奥が深いと思いました。
「鴨せいろ」は、つけ汁に合鴨肉と焼き葱などが入っており、鴨の油と葱の甘みが印象的でした。特に葱の焦げた部分の風味がとても良く、美味しかったです。
季節限定メニューは「かきの天ぷら付きのせいろ」や温かい「かきそば」など、旬の牡蠣を使ったものが用意されていました。取材時は冬メニューでしたが、季節ごとのメニューも楽しみです。
せいろの追加は、1人1枚380円(税別)とお得になっています。
レジの横には天かすが置かれており、無料で持ち帰りができます。生蕎麦や蕎麦打ちセットなども販売されていました。
また、トイレもとても清潔で、使い捨ての歯ブラシまで置かれていたのが印象的でした。
JR静岡駅から少し離れていても、絶対行きたい蕎麦店
JR静岡駅から八兵衛 静岡店までは1.5km位の距離があり、徒歩ですと18分位かかります。バスを利用すれば所要時間は8分位です。車利用の方は店舗から数メートル離れた場所に7台駐車することができ、通りをはさんで斜め向いの駐車場も利用できます。お店の前の大きな柱に駐車場案内が貼られていますので、参考にしてみてください。
静岡で美味しい蕎麦を食べたくなったときは、ぜひ利用してみてください。湯種も次回は家族を連れていきたいと思います。
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