さがら子生れ温泉会館 相良温泉
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海水浴場に近く、気軽に立ち寄れる源泉かけ流しの温泉。
緑の風景が目を潤してくれる露天風呂付きの日帰り温泉施設です
東名高速道路の相良牧之原インターチェンジより車で約10分、富士山静岡空港より車で約20分、相良サンビーチや静波海岸といった海水浴場より車で約20分。さまざまな場所からアクセスが良好な場所にあるのが「さがら子生れ温泉会館」です。
名称にもなっている「子生れ」は、子授けと長寿のパワースポット「子生れ石」が由来になっています。「さがら子生れ温泉会館」から車で5分、駐車場から徒歩10分ほどの場所に、数十年ごとに丸い石が生まれる不思議な「子生れ石」というものがあるとのこと。川岸の壁にこぶのような石が10数個ほどついていて、この石が年々大きくなって、30〜40年に一度、まさに石が生まれるかのようにころりと落ちると言われています。
そんな不思議な逸話にちなんで子宝や安産のご利益があるとされ、パワースポットとして知られるようになりました。実は「さがら子生れ温泉会館」のスタッフさんの中にも、この「子生れ石」に通っていたら子宝に恵まれた、という方がいらっしゃるそうです。
取材に訪れた日は、あいにくの雨模様で川岸までの足場が悪く、行くことができませんでしたが、興味がある方は訪れてみるとよいでしょう。
券売機で入館券を購入し、受付に渡したあと、右手奥の大浴場に向かいます。
「萩の湯」と「愛鷹の湯」の2つの大浴場があり、週替りで男女入替えとなります。
脱衣室は広々としていて、中央にはベンチもあり、子ども連れやお年寄りの方にも着替えがしやすい設計になっています。
扇風機もあり、洗面には無料で使えるドライヤーが数台設置されています。
「萩の湯」の内風呂は、木のぬくもりを感じる仕様。
泉質はナトリウムー塩化物温泉。等張性でかなり成分濃度の濃い塩化物泉なので、いつまでもポカポカと湯冷めしない保温効果が期待できます。淡い褐色の湯は、ヌルヌル感がありトロ味も感じる、まさに温泉らしい温泉。湯温は全体的に低めで、特に露天風呂はいつまでも浸かっていられそうな絶妙の温度。ヌル湯好きの湯種にはピッタリです。
露天風呂は広々としていて、とても気持ちよく入れます。訪れた時期は3月だったので緑は少なかったですが、暖かい季節になると自然豊かな雰囲気に。取材のため開店前に入らせてもらったので、湯種がひとりでゆったり浸かっていますが、オープン前から常連のお客さんが外に並び始めるほど人気の施設です。

「萩の湯」の露天風呂
そして、もう一つの魅力が、内湯の一角にある「源泉槽」です。源泉の温度が低いため加温はしていますが、加水などで薄めていない、源泉そのままの湯を楽しむことができます。

源泉槽を楽しむ井伊湯種(いいゆだね)
源泉槽でpH値を測定したところ、8.25の弱アルカリ性の温泉でした。
週替りで楽しめる「変わり湯」も人気のひとつです。取材で訪れた3月には、ドクダミエキス、桃の香湯、レモンの湯、ジャスミンの湯、さくらの湯が用意されていました。どの湯も、季節感を大切にしていて、リフレッシュしたいときにぴったりです。訪れるたびに違った湯に出会えるので、「今日はどんなお湯かな?」と楽しみにしている常連さんも多そうです。
木のぬくもりに包まれた「萩の湯」に対して、自然の力強さを感じる岩づくりの「愛鷹(あしたか)の湯」。こちらの露天風呂に浸かると、まるで山の温泉に来たかのような開放感が味わえます。
要予約の「家族風呂」は子ども連れや車椅子の方にもおすすめです!
「さがら子生れ温泉会館」には、ご家族だけでゆったりと温泉を楽しめる「家族風呂」(要予約)もあります。料金は入館料+2,600円(税込)で、2人でも、3人でも、4人でも同じ料金で利用できるのがうれしいポイント。周りを気にすることなく、プライベートな時間を過ごせます。バリアフリー設計となっており、小さなお子さん連れのご家族はもちろん、ご高齢の方や体の不自由な方も安心して利用可能。また、二人だけの時間を楽しみたいカップルの方にも人気があります。その他、ベビーチェアやベビーバスが備えられており、おむつが外れていない赤ちゃん連れの方も温泉を楽しめます。
人気のため、休日はすぐ予約が埋まってしまうそうです。余裕を持って早めに電話予約しておきましょう。
「家族風呂」併設のお手洗いももちろんバリアフリー。おむつ替え台もあるので安心ですね。
個室の休憩室や食事処も充実。牧之原の地場産品コーナーも
待合せの場所となる大広間。こちらには、牧之原の「高柳製茶」のお茶が無料でいただけるサービスも。「とてもおいしい」と評判だそうです。
予約制の個室が2部屋用意されています。落ち着いた和室で、ご家族や親戚との集まり、赤ちゃん連れの休憩場所としてもぴったりですね。館内全体にWi-Fiが完備されているので、「個室でゆっくり仕事をしたい」というビジネス利用の方もいらっしゃるそうです。温泉に入ってリフレッシュしたあと、静かな個室でメールチェックやオンライン会議をする。こんなステキな働き方、ぜひやってみたいと思った湯種でした。
温泉で体をほぐしたあとは、お食事処でお腹を満たすのも楽しみですね。人気メニューは、信州産の風味豊かな生そばを使った「天ぷら大せいろ(冷)」と、揚げたてサクサクの天ぷらがたっぷりのった「天丼」。香り高いそばと、軽やかな衣の天ぷらの組み合わせは、まさに王道の味わいです。
そのほかにも、「さば味噌煮定食」や「唐揚げ定食」「焼肉定食」など、ご飯がすすむ定番の定食メニューが勢ぞろい。ラーメンやチャーハン、うどん、丼ものといった豊かなラインナップも魅力です。食事処だけの利用も可能なので、「今日は温泉じゃなくてランチだけ」という使い方もOKだそうです。
売店では、牧之原産のお茶がずらりと並び、干し芋やはちみつ、和洋菓子などを販売。また、駐車場近くには地元の野菜や園芸などを販売する「地場産品・わくわく手づくり市」もあり、まるで牧之原の道の駅のような場所となっています。
牧之原に根差した、癒しの温泉
「さがら子生れ温泉会館」は、アクセスも良く、グループでも一人でも楽しめる日帰り温泉施設です。源泉かけ流し風呂や、四季を感じる露天風呂、地元食材を使った食事処など、牧之原のおだやかな雰囲気を感じる場所でした。豊かな自然と良質な温泉、そしてあたたかな人の気配に癒やされます。サウナもあり、この規模の施設としては入浴料もリーズナブルですので、ぜひ行ってみてください。
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