法寿庵 静岡県掛川市
※法寿庵は閉業しました。
歴史のあるお寺を改装した建物で日本料理を楽しむ
山里の隠れ家で旬の味わいを堪能
静岡県掛川市北部にある法寿庵(ほうじゅあん)は築500年以上の歴史のあるお寺を改装した日本料理店。地元のスルガ銀行社員が紹介してくれたお店です。
敷地内は以前のお寺の名残をとどめ、お地蔵さまや灯籠があるなど、風情が感じられます。
中に入ると土間の部分にはテーブル席、その奥は座敷になっています。木の温もりを大切にした店内にはゆっくりとした時間が流れており、落ち着ける雰囲気です。
開業から13年の法寿庵は、料理を手がけるご主人と、気さくな女将さんが切り盛りしているお店です。
ここで楽しめるのは、旬の味わいを大切にした会席料理が中心のメニュー。釜飯や各種定食、うどん・蕎麦類などもあり、メニューは豊富です。また、平日はリーズナブルなランチメニューも用意しています。
私、井伊湯種(いいゆだね)は看板メニューの「法寿庵」をいただきました。八寸や刺身、煮物、揚物、小鉢、デザートなどがセットになっています。
竹の器に盛られた八寸は海老や煮豆、栗の渋皮煮、牡蠣のグラタンなどで、さまざまな味わいを楽しめました。マグロを中心としたお刺身は生臭さが一切ない活きの良さ。煮物はカボチャやカブなどを炊いたもので上品な味です。
小鉢の湯葉はイクラ添え。天ぷらには海老や野菜のほか、素材に柿があり、めずらしいと思いました。女将さんによれば、掛川では次郎柿が名物のため、旬の季節には柿を使った料理を取り入れているとのことです。
デザートはびわを使ったゼリーと柿で食後にぴったりの甘みと瑞々しさ。一品一品、ていねいに手作りされている料理はどれを食べても美味しく、素材へのこだわりを感じさせるものでした。
以下のメニューもおすすめです。
「感謝ご膳」はテレビでも紹介された人気メニュー。蒸し物が付いており、この日は豚の角煮。揚物はふぐの唐揚げでした。
旬の味わいがギッシリの「季節のご膳」もおすすめの一品。取材時は「秋のご膳」だったのですが、こちらは2段重ねのお膳で出てきました。一段目には次郎柿のグラタン、栗の渋皮煮、刺身などがのっていて季節の演出が素敵でした。二段目には三種盛りや煮物、揚物など。この日はふぐを使った煮こごり付きでした。
ご飯ものをガッツリ食べたい方には釜飯もおすすめ。かに、えび、うなぎ、ホタテ、イクラ、タイ、季節の素材から選べます。お米は一合の量で刺身や揚物、小鉢なども付いてボリュームたっぷり。画像はかに釜飯ですが、ごはんの上にのった、かにの量もスゴいですね。
お客さまは女性が8割。繊細な味わいだけでなく、食べ応えがあるのも法寿庵の特色です。刺身にもこだわり、美味しい本マグロを出すようにしているそうです。
法寿庵の周辺には、法泉寺温泉や倉真温泉(くらみおんせん)などがありますので、セットで訪問するのもおすすめです。法寿庵にはまた違う季節にも訪れてみたいと思いました。
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