落合荘 倉真温泉(くらみおんせん)静岡県掛川市
自然湧出の硫黄泉を楽しめる川沿いの宿
看板猫がいるアットホームな倉真温泉の宿
静岡県掛川市北部、粟ヶ岳の山麓に位置する落合荘(おちあいそう)。素朴な山里にある湯宿で楽しめるのは、江戸時代に発見されたと言われる倉真温泉(くらみおんせん)です。
玄関先で看板猫のくろちゃんが出迎えてくれました。
くろちゃんは推定20歳。おっとりしていて愛らしく、人間で言えば100歳を超えているご長寿猫です。
館内はなつかしい温泉宿の風情が感じられ、肩の力が抜けるような居心地の良さがあります。
フロントに飾られた大きな招き猫をはじめ、ロビーの柱の袂にさりげなく置かれた可愛らしい猫のインテリア、館内をトコトコ歩く本物の猫、私のような猫好きにはたまりません。
お風呂は男女別の内湯のみですが、大きな窓からは緑と川の眺めを楽しめます。男湯は湯船の底に紺色のタイルが敷かれ、さわやかな印象を受けました。
豊かな自然に恵まれた倉真の地から湧き出すのは硫黄泉。湯治の場として400年以上の歴史があり、今も豊富な源泉が自然湧出しています。
宿の敷地から少し離れたところに自家源泉を所有し、源泉は17.3℃の冷鉱泉。入浴に適した温度にするために加温していますが、ぬるめのお湯を楽しめました。pH9.6という高いアルカリ性のお湯はヌルつきがあり、肌にまとわりつくような「美肌の湯」。やさしい肌触りで入浴後は肌がツルツルになります。
入浴後は体がポカポカして湯冷めしにくいのも落合荘の温泉の特色。また、日帰り温泉の営業も行なっていて、腰痛などの緩和のために毎週通っている方もいらっしゃるそうです。
白を基調とした脱衣所は明るい雰囲気。御影石を用いた丸い椅子が印象的でした。
こちらは女湯の浴室です。湯船のタイルは男湯とは対照的なワインレッド。こちらも大きな窓から明るい陽射しが入ります。
客室はくつろげる雰囲気の和室で、全10室。すべて川に面しており、倉真川の穏やかなせせらぎが聞こえてきます。
窓から見える川にはサワガニや、初夏にはホタルの姿も見られるそうです。
落合荘の料理は、地元の旬の食材を使い、季節感を大切にした和会席。京都で13年修業をした若旦那が作っています。また、掛川のブランド肉、掛川フレッシュポークや遠州夢咲牛と倉真のお茶を使った「お茶しゃぶしゃぶ」や、掘りたての自然薯を使った郷土料理なども楽しめます。部屋食のため、誰にも気兼ねせずに食事が楽しめそうですね。
最後になりますが、もう1匹の看板猫を紹介します。名前はひなちゃん(3歳)。女将さんが奥の部屋から連れてきてくれました。こちらも可愛いですね。猫たちに会うのを楽しみにやってくるお客さまも少なくないそうです。
看板猫がいる倉真温泉のアットホームな宿、落合荘をぜひ訪ねてみてください。
より大きな地図で 温泉グルメ探訪 を表示