リバティーリゾート大東温泉
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2021年にネイチャーをテーマにした
リゾート施設としてリニューアル!
かつて公営温浴施設だった温泉施設
ヌルヌルした浴感の温泉らしい温泉が魅力です
東名高速道路の掛川IC、あるいは菊川ICから車で約30分、海がある方向へ車を走らせ、ドライブの時間も楽しい場所に「リバティーリゾート大東温泉」があります。ここは2021年にリゾート施設としてリニューアルオープンした施設。もしかしたら、「大東温泉シートピア」という旧施設の名前を覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
1998年、大東町(現掛川市)の公営温浴施設「大東温泉シートピア」としてオープンし、天然温泉や大人用と子ども用のプールも備え、地元の観光スポットのひとつとして親しまれてきました。しかし、時代の流れとともに、入館者が減少。運営面での課題を抱え、掛川市は民間への譲渡を決断します。そこに名乗りをあげたのが、旅館・温泉施設の再生に力を入れる「株式会社リバティー」でした。
「大東温泉シートピア」時代はスペイン瓦と城壁の南欧風の施設でしたが、2021年のリニューアル後はネイチャーをテーマとしたエキゾチックな雰囲気に。まずは温浴施設とカフェテリアからスタートし、グランピングやコテージといったアウトドアフィールドを追加し、さらにホテルエリアをオープンしました。
地元の方を中心とした日帰り温泉も人気ですが、現在では宿泊客中心の施設に。土日はだいたい一日200名ほど、平日は100名ほどのお客さまが利用されるそうです。
そんな「リバティーリゾート大東温泉」で楽しめるのは、井伊湯種(いいゆだね)が大好きな色付き温泉。さっそくご紹介していきましょう。
広大な敷地なので、入り口はどこだろうと少し迷ってしまいました。ちょっと高級感のある特徴的な外観。中の施設への期待が高まります。
建物の中に入り、受付に向かう途中にある空間。ここは「大東温泉シートピア」時代、プールだった場所だそうです。実はここ、夜になるとライトアップされ、ぽっかり空いた天井からは星空が広がるのだとか。想像しただけでワクワクしますね。
受付に到着。ジャングルの中にあるロッジのようなつくりで、まさにリゾートっぽい雰囲気。実はこちら、外国人のスタッフさんも大勢いらっしゃるのですが、日本語がとても上手。地元の常連さんも多いですが、県外はもちろん、コロナ明け以降は海外のお客さまも増えてきているとのこと。後ほどご紹介しますが、併設のカフェでは、スリランカ出身のスタッフさんが本場スリランカカレーを提供してくれる日もあるんですよ。
茶褐色の色付き温泉
ヌルヌルとした浴感で、温泉らしい温泉です
「リバティーリゾート大東温泉」で楽しめるのは、茶褐色が印象的な天然温泉。浴槽は内湯に加えて露天風呂、寝湯、そしてサウナまで揃っており、ゆっくりと入浴を楽しめるつくりになっています。
泉質はナトリウム-塩化物温泉で、湧出時の温度は低めながら、成分がしっかりと濃いため、体がじんわり温まり、湯冷めしにくいのが特徴です。浴感はヌル付きがあり、「これぞ温泉!」と実感できる湯。浸かりながら、思わず腕をツルツルと擦りたくなります。
なお、「和風」と「洋風」の温泉があり、定期的に男湯・女湯の入れ替えをしています。この日は、「和風」が男湯でしたので、井伊湯種はそちらに入らせてもらいました。
浴槽の中でたまたまお会いした常連の方が、「昔は温泉とプールしかなかったんだけど、今はホテルやコテージもできたから、ここ、すごくいいですよ!孫も連れて、家族でよく来て、バーベキューやるんですよ」と楽しそうにお話しされていたのが印象的でした。

「和風」の内湯。常連のお客さんと親睦を深める井伊湯種

「和風」の露天風呂。景色に思わずうっとりする井伊湯種
横になりながら入れる「寝湯」。局所的なジェット水流によりマッサージ効果が高く、浅めなので水圧による体の負担が低い温泉です。
気泡と水流により、こりをほぐし、リフレッシュ効果が期待できるジャグジータイプの温泉。
続いて、「洋風」の方の温泉を見てみましょう。こちらはカラフルなタイルを使用した、色彩感豊かな南国のような雰囲気になっています。
ジャングルに迷いこんだような宿泊施設
ペット同伴が可能な部屋もあります!
家族連れをはじめ海外からの利用客が多いのも納得
雰囲気のあるホテルです
客室へ向かうまでの道のりは、まるでテーマパークのようなつくり。緑や照明の演出がユニークで、ちょっとした探検気分が味わえます。思わずカメラで撮りたくなるような、遊び心のあるエントランスです。
客室の鍵には、それぞれアルマジロやミーアキャット、ジャガー、ワオキツネザルなどの動物が描かれていて、細かいところにも工夫が感じられます。
ラグジュアリーな「ロイヤルスイート」のお部屋。天窓から空が見えます。
「リバティーリゾート大東温泉」には、ホテルタイプの客室が8室用意されています。いずれの部屋にもロフトと専用の露天風呂がついており、天井が高く開放感のあるつくりになっているのが特徴です。露天風呂は温泉ではないものの、富士山の溶岩を使ってつくられていて、夜には星を眺めながら、周りを気にせず湯に浸かれる贅沢な空間となっています。
黒毛和牛サーロインステーキからしゃぶしゃぶまで
創作コース料理でリゾート気分もアップ
宿泊者専用の夕食は、館内のレストランでいただく創作コース料理。料理の内容はプランによって異なるそうですが、魚料理と肉料理を組み合わせた、リゾートらしいボリュームとバリエーションが魅力です。
たとえば、ある日のコースでは、ローストビーフやスモークサーモン、かに爪などの盛り合わせといった前菜が登場。魚料理では、伊勢海老のテルミドールや金目鯛のクリームソース蒸しといった、洋風仕立て。さらに、黒毛和牛のサーロインステーキがメインとして続き、最後まで満足感のある内容です。
別プランには、和テイストのしゃぶしゃぶコースが提供され、ちゃんぽん麺で締める料理も用意されていました。
グランピングコテージやフリーサイトキャンプも
アウトドアと温泉を一緒に楽しむことができます
温泉だけではなく、「リバティーリゾート大東温泉」ではアウトドアも楽しめます。敷地内にはグランピング用のコテージと、テントを張って自由に過ごせるフリーサイトのキャンプ場がありました。
グランピングコテージは、アウトドアといっても設備がしっかりしているので、キャンプ初心者や小さなお子さん連れのファミリーでも安心。建物にはミニキッチンやシャワー室、トイレがついていて、冷暖房も完備。館内の温泉も利用できるため、快適な滞在ができます。
夕食はコテージのデッキで楽しむバーベキュー。道具や食材は用意されており、自分で焼くだけという手軽さです。朝食は「朝食BOX」という形式(前日に受取)で、ハンバーグを自分で焼き、サラダやドリップコーヒー、ヨーグルトとともに外の空気を感じながらいただくスタイル。ホテルのような豪華さはありませんが、自然の中でいただくのもまた贅沢な時間ですね。
フリーサイトのキャンプ場は、かつて掛川市が管理していた場所を活用しており、開放感があって、どこか素朴な雰囲気が残っています。自前のテントで自由に過ごしたい人や、急に思い立ってキャンプしたくなったときにはありがたい存在です。
レンタル用品やバーベキューセットの販売もあるため、道具が全部そろっていなくてもキャンプが可能。ただし、事前にどの道具のレンタル・販売があるかは施設に確認しておきましょう。
定番の軽食や月1限定でスリランカカレー
がいただけるカフェテリア
入り口を入ってすぐの場所にあるのが、「sunaba terrace(スナバ テラス)」というカフェテリアです。温泉の利用前後はもちろん、カフェだけの利用もできる気軽なスペースで、ちょっと一息つきたいときにもぴったりです。
メニューは軽食。カレーやハンバーグカレー、ピザ、たこやき、フライドポテト、ソフトクリームなど、子どもから大人まで楽しめるラインナップがそろっています。その一方で、ロコモコ丼やチーズバーガーボックスといったメニューもあり、館内の「ジャングル」のような雰囲気に合わせて工夫されている印象を受けました。
スリランカ出身のスタッフの方が月に1度だけ手がけるという特別メニューとして、「スリランカカレー」の提供日があります。井伊湯種が訪れた日は、偶然にも「スリランカカレー」の提供日。チキンカレーと豆のカレーがワンプレートに盛られ、マンゴーチャツネとバターライスと合わせながらいただきます。クミンやコリアンダーなどのスパイスが効いていて、一口目から本格的な味わい。辛さがありつつも深みのある味でした。
このスリランカカレーの日はInstagramで告知されるとのことで、これを目当てに訪れるお客さんもいるそうです。なお、同じカレーを使った「スパイシーカレーパン」も販売されていました。

スリランカカレーをいただく井伊湯種
近くでマリンスポーツも可能
館内にはサーフショップもあります!
「リバティーリゾート大東温泉」は、海沿いという立地を活かして、マリンスポーツも楽しめる環境が整っています。館内にはサーフショップが併設されており、必要な道具の購入やレンタルが可能です。
徒歩圏内にある大東の海岸では、ウィンドサーフィンやウィングフォイル、SUP(スタンドアップパドルボード)といったマリンアクティビティを体験できます。道具が揃っていなくても、ショップを通じて初心者向けのスクールや現地の海を案内してくれるガイド付きプランをお願いすることができます。
茶褐色の塩化物泉で体の芯からぽかぽかに
温泉に癒され、アウトドアも楽しめるリゾート
茶褐色の天然温泉が特徴の「リバティーリゾート大東温泉」。ナトリウム-塩化物温泉で、肌にやさしいヌルっとした浴感と、湯冷めしにくい保温効果が魅力です。内湯や露天風呂に加え、寝湯やサウナもあり、気分に合わせてゆっくり楽しめます。
温泉を楽しんだあとは、ホテルやグランピングコテージ、フリーサイトでのキャンプ、カフェなど、滞在を彩る要素が揃っています。のんびりとした空気の中で、温泉と自然を満喫できる場所です。
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