BREAD&CIRCUS(ブレッド&サーカス) 湯河原
湯河原に訪れたら、ぜひ立寄りたい人気のパン屋さん
こだわりの食事パンを中心に、
一度食べたら忘れられない味わい
湯河原は温泉だけでなく、グルメも楽しみな街です。スルガ銀行湯河原支店の社員が推薦してくれた「BREAD&CIRCUS(ブレッド&サーカス)」は井伊湯種(いいゆだね)もお気に入りの人気パン屋。湯河原に訪れた際は必ず立寄りたいと思うお店の一つです。
JR湯河原駅から徒歩6分ほどのところにあるブレッド&サーカスは1996年にオープンしたお店。もともとは喫茶店でしたが、店主の寺本康子さんが一日数個焼くパンが好評となり、1998年に改装し、ベーカリーに転業しました。その後は夫の五郎さんも天然酵母のパン作りにのめり込み、二人三脚で独学による美味しいパン作りを追求してきました。
店内には、自家製天然酵母を使ったハード系のパンを中心にさまざまな種類がズラリ。アメリカやドイツ、フランス、ウクライナ、ユダヤ、北欧など、さまざまな国をルーツに持つパンや、オリジナリティあふれるパンだけでなく、個性的な焼き菓子も含め40〜50種類ほどが並びます。
朝11時の開店前から行列が絶えない人気店で、夕方にはほとんどのパンが売切れてしまいます。豊富な種類の中から選びたいときは、最も商品が揃う開店時がオススメ。
小さな店舗のため、購入の際に店内に入れるのは一度に5人までです。入場制限があるため、人と押し合うこともなく、じっくり商品を選べます。
ここでしか手に入らない、味わい深い食事パン
今回、寺本康子さんにお話を伺いました。
お店の特色については「美味しくてリーズナブルで日持ちがするパンをコンセプトに作っています。サイズの大きなパンが多く、パン単体で味わうというより、料理と合わせて召し上がれる食事パンが多いことが特色です」と寺本さん。
食事パンとして、カンパーニュやサワーブレッド、そして食パンなどのシンプルなパンがブレッド&サーカスの看板商品。店内の棚には大きなパンが並べられていて、全粒粉やライ麦、雑穀などを配合したハード系のパンが目立ちます。
ブレッド&サーカスでは、ほとんどのパンに小麦からおこした天然酵母を使用しています。「レーズン種などの果実酵母はときにはその香りや甘みが残り、料理の妨げになることがある」と考え、小麦酵母を使っているとのこと。小麦酵母は旨味に加え酸味と甘みのバランスが良く、自然な風味がパンに奥行きを与えてくれるそうです。
食事パンのほか、惣菜パンやスイーツ系のパンなど、店内には美味しそうな商品がたくさん並んでいて、どれを購入しようか迷ってしまうかもしれません。そんな方のために寺本さんがおすすめのパンを5点選んでくれました。
まずは食事パンからレポートします。「全粒粉カンパーニュ」を初めて食べたとき、口に含んだときの香りやほのかな酸味、余韻のある味わいなどが感動的でした。印象としては、しみじみと美味しくて、おおらかなパン。噛みしめると全粒粉とライ麦のコクや旨みが口いっぱいに広がります。クセのあるチーズとも相性が良いとのことですから、食べるときには、ぜひ試してみてください。
「フランスコッペ」は生地がモチモチしていて、噛むほどに旨みが感じられます。酸味もきいていて、好みの味わいでした。クラスト(パンの外側の部分)は柔らかめで、食べやすかったです。
天然酵母を使った食パンはもっちりと重くなってしまうそうなのですが、製法に工夫を重ね、ふっくら感を実現した「天然酵母のパンドミ」。こちらも香りが良く、リッチな味わいでした。油脂として使うバターを一部サワークリームに置き換えているとのこと。そのためなのか、意外とあっさりした味です。それでいて甘みがあり、奥行きのある味わいは毎日でも食べたくなる絶品だと思いました。ハチミツとの相性も良いそうですので、次の機会に試してみたいですね。
また、食事パンのほか、甘いパンやお菓子系のパンもブレッド&サーカスの人気商品です。
「チョコクランベリー」はココアパウダー入りの生地に粗く砕いたチョコレートとクランベリーをたっぷり加えたハード系のパン。濃厚なチョコレートと酸味のきいたクランベリーとの相性が良く、一度食べたら止まらず、ペロリと食べてしまいました。
「芋南瓜小豆(いもかぼちゃあずき)」は焼き芋と蒸したかぼちゃ、小豆の蜜煮といった女性が大好きな食材をなめらかな生地で包んだパン。やさしい甘さがあり、和菓子にも似たパンです。チーズも入っており、具材の甘みとチーズの塩気の組合せが絶妙でした。
「シナモンレーズンカップ」は甘酸っぱいレーズンを使ったお菓子のようなパン。カスタードクリームが中に入っています。ボリュームがあり、食べ応えがありました。コーヒータイムにぴったりです。
レシピ本も出版、
お客さまの言葉にやりがいを感じます
また、2017年に出版したレシピ本「BREAD&CIRCUS 粉からおこす自家製天然酵母のパンづくり」が人気とのこと。日本版だけでなく、中国版や韓国版も出版されているそうです。本の中には、ブレッド&サーカスの美味しさの秘密がギッシリ詰まっていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
取材の最後に仕事のやりがいや今後の抱負についてお伺いしました。
「お客さまから『美味しかった』と言われると、疲れが吹き飛びます。そんなときにやりがいを感じますね。今後は今まで以上にみなさまに愛されるよう努力していきたいと思います。今まで手が回らなくて、できなかったサンドイッチを出したいという思いもあります」と寺本さん。すでにレシピは用意されているそうです。ブレッド&サーカスのサンドイッチをいつか食べてみたいと思った湯種でした。
湯種もイチオシ!
遠方からも多くのファンが訪れる店
ブレッド&サーカスには地元の方だけでなく、遠方からわざわざ足を運ぶ方も多いそうです。その際に5,000円から10,000円ほど、まとめ買いをする方も多いとか。実際に食べてみると、その気持ちがわかります。
湯種の家族もブレッド&サーカスのパンが大好きで、今回は「いちじくとメープルウォルナッツブレッド」のリクエストがありました。ドライいちじくとくるみ、メープルシロップの組合せがたまらないお菓子系のパンです。一見パウンドケーキに見えますが、全粒粉入りで固めのさっくりとした食感が楽しめます。
また、マイカー利用者にとって、お店に専用駐車場が用意されているのはうれしいことです。ブレッド&サーカスの駐車場は道路を挟んだ斜め向い側。取材時(2019年2月)は、4台駐車できましたが、4月から5台、駐車できるようになりました。湯河原温泉に訪れた際には、ぜひブレッド&サーカスに立ち寄ってみてください。
※価格は税込
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