ホテル箱根パウエル 箱根仙石原温泉
※ホテル箱根パウエルは、2024年4月に閉館しました。
「富士見の湯」で白濁の温泉を楽しむ
2つの美人泉質が楽しめる高原のリゾートホテル
ホテル箱根パウエルは箱根仙石原の中でも芦ノ湖から徒歩約10分のところに位置し、深い森に抱かれたリゾートホテル。箱根ロープウェイ「桃源台」駅へも600mほどの距離にあります。
こちらは以前取材したホテル伊東パウエルの姉妹館です。ホテル伊東パウエルは海辺の絶景露天風呂が素敵でしたが、ホテル箱根パウエルは標高787m。平地と5℃以上の気温差があり、高原の澄んだ空気の中、室内温水プールでの水泳やテニスを楽しんだあとに、とっておきの温泉でリフレッシュできます。
ホテル箱根パウエルは本館・東館・西館・アネックス棟に分かれています。浴場は「富士見の湯(美人の湯)」と「桃源の湯(美肌の湯)」があり、2つの浴室は深夜に男女入替制となっています。それぞれの大浴場の温泉は泉質が異なり、宿泊者は両方を源泉かけ流しで楽しむことができます。
温泉三大美人泉質と言われている泉質には「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」があり、このほか、pH7.5以上アルカリ性の温泉も美肌効果があると言われ,四大美人泉質に数えられています。ホテル箱根パウエルでは2つの美人泉質が楽しめます。
まずは東館1階にある「富士見の湯」についてご紹介しましょう。
「富士見の湯」の内湯では、大涌谷から引湯した温泉を楽しめます。2015年の大湧谷噴火の影響に伴い、一時は温泉の供給がストップしたそうですが、現在は再び白い濁り湯を楽しめるようになりました。
「富士見の湯」は、大きな窓から箱根外輪山と富士山を見渡せる絶好のロケーションです。この日は天気が悪く、富士山を拝むことができなくて残念でした。
内湯の濁り湯にすっぽり身体を沈めて、まず感じたのは肌触りの良さ。ツルツル感があります。この温泉は「美人の湯」と呼ばれており、泉質は酸性-カルシウム-硫酸塩温泉。まさに三大美人泉質の一つですね。
また、ホテル箱根パウエルは大湧谷温泉の中でも1号線が供給され、これまで仙石原の宿で味わった温泉(酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉)とは泉質が微妙に異なり、とても新鮮でした。源泉から2km位の距離にあるので、お湯もフレッシュ。
また、この浴室内には敷地内の井戸水を沸かした「玉砂利の湯」があり、湯船の底に敷き詰められた細かな石が足裏を心地よく刺激してくれます。
館内にはレトロな雰囲気の「湯待処」があります。
西館2階にある「桃源の湯」には内湯と露天風呂、寝湯があります。
こちらの内湯には強羅温泉を利用しており、泉質はナトリウム-塩化物泉。さっぱりとした肌触りのお湯で、pHは8.7のアルカリ性の温泉です。四大美人泉質の一つに該当するだけではなく、こちらの温泉には肌に良いメタケイ酸も豊富に含まれています。ホテル箱根パウエルが「美肌の湯」と呼んでいるのも納得できました。どちらの温泉が自分の肌に合うのか、比べてみるのも楽しいと思います。
「桃源の湯」の露天風呂からは中庭と長尾峠を望むことができます。
露天風呂と寝湯には井戸水を沸かしたものを利用しています。温泉ではありませんが、井戸水にもメタケイ酸が豊富に含まれているため、やわらかな肌触りです。
温泉ソムリエの資格を持つ支配人にお話を伺ったところ、良質な温泉を提供できるよう湯遣いについて工夫されている様子が感じられ、好感を持ちました。
客室は全50室。人気があるのはアネックス棟の客室(洋室23室、和室3室)です。広い空間を確保した洋室は外輪山や富士山に面し、やわらかな雰囲気。ゆったりとした120cmのセミダブルベッドを設えています。
穏やかに過ごせる緑の森に面した和室は、スッキリとした印象で外国人にも人気です。
また、スポーツ施設が充実しているのもホテル箱根パウエルの特色。アネックス棟1階には室内温水プールがあります。25mレーンが3つあり、水深は1.2m。水温は約30℃に保たれています。利用の際にはスイミングキャップ着用が必須。水着・ゴーグル・キャップのレンタルもあります。
外輪山を望むテニスコート(オムニコート2面)もありますので、さわやかな汗を流すのもいいですね。利用料金などはお問い合わせください。
本館のダイニングルームは2017年7月にリニューアルしたばかり。リゾート感を意識し、より快適に過ごせる空間に生まれ変わりました。
夕食はプランによりメニューは異なりますが、旬の魚や地元特産の足柄牛などを使った料理を用意。朝食はバイキング形式が基本となっています。
美人泉質の温泉とスポーツ、そして富士山の眺めや芦ノ湖など、箱根の自然をたっぷり楽しめるホテル箱根パウエル。素敵な箱根の休日を過ごせる宿だと思います。
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