ホテルサンバレー伊豆長岡　本館　伊豆長岡温泉

北投石を用いたお風呂やサウナも満喫!

「ホテルサンバレー伊豆長岡」は伊豆長岡温泉内に5つの宿泊館（本館・和楽・悠々館・アネックス・富士見）を展開しており、温泉と食材、アートをコンセプトにしたホテルです。

その中から井伊湯種（いいゆだね）が沼津本店勤務のときに日帰り温泉でよく訪れていた「本館」を紹介します。

「本館」は伊豆長岡駅から車で5分ほどの距離にあり、総ひのき造り大温泉 満天の湯「夢殿」とバイキングが人気のホテルです。

敷地内に広大な日本庭園があり、春は河津桜、4月下旬〜5月上旬にはツツジの花が見頃を迎えるそうです。取材時はちょうど花が少ない時期でしたが、庭園の緑を楽しめました。

館内のさまざまなところにオーナーのコレクションである日本画や美術品が展示されています。富士山をテーマにした作品を多く展示しているのが特色です。

大浴場へ向かう廊下には日本画家、木村圭吾の作品が展示されていました。

満天の湯「夢殿」には、一の湯と二の湯があり、日替わりで男女交代制となっています。

まずは一の湯を紹介します。法隆寺の夢殿をイメージした浴室は総ひのき造り。天井が高く、10メートルを超えるドーム型浴室です。中央にある湯船は大きさ、形、材質から「六角大ひのき風呂」と呼ばれています。

天窓も六角形。この開放感と贅沢な造りは、いつ訪れても「素晴らしい」の一言に尽きます。

ここで楽しめるのは「美肌の湯」としても知られる伊豆長岡温泉です。泉質はアルカリ性単純温泉。刺激の少ないお湯がやさしく体を包み込んでくれます。

また、いろいろなお風呂があるので湯めぐり気分も楽しめます。その中でも注目は2015年に導入された北投石（ほくとうせき）の湯。秋田県玉川温泉産の天然の北投石を用いたぬる湯やサウナが楽しめます。

北投石とは、長い年月をかけて温泉が浸透してできたラジウム等を含む鉱石です。玉川温泉と台湾でしか発見されておらず、日本では特別天然記念物に指定されています。北投石に含まれる天然ラジウムは体の内部に浸透して内臓の働きや自然治癒力を高める作用があると言われています。

玉川温泉は湯種が大好きな温泉の一つ。伊豆長岡で玉川温泉産の北投石を使ったお風呂に入れるなんてうれしすぎます。しかもぬるめの湯ですので、ゆっくり入っていられます。

浴室には北投石について詳しく説明がありました。お風呂で疲れを癒すだけでなく、健康増進を期待できるのはうれしいことですね。

現在、北投石は採取が禁止されていますが、ここで使用されているものは規制以前に採取されたものだそうです。その証の保証書も貼ってありました。

また、サウナにも北投石を使用。一の湯ではドライサウナを楽しむことができ、蒸気を通じて北投石の天然ラジウムが体に浸透していく感覚を体験できると思います。たっぷり汗をかいたら、サウナに隣接した水風呂でクールダウンを。これは気持ち良くてクセになります。

窓に沿って配置された広い湯船では泡風呂やジェット風呂を楽しめます。

寝湯もあり、夏季は38〜40℃、冬季は39〜41℃のお湯に入れます。

内湯だけでも充分楽しいですが、外の風を当たりに露天風呂エリアへ。L字型の庭園大露天風呂があり、歩行浴もできる造りになっています。

お湯が浅く張ってあり、玉砂利の上を歩くたびに足の裏に心地よい刺激が感じられました。

また、壺湯も2つありました。湯口から並々と注がれる伊豆長岡温泉を独り占めできるような感覚が良いですね。

二の湯は一の湯と全く雰囲気が異なるひのき造りの浴室です。浴室は奥行きがあり、ひのき風呂をはじめ、北投石を用いたぬるめの湯や2種類のサウナ、ジェット風呂、泡風呂、寝湯などがあります。

一番奥にあるひのき風呂は窓に面しており、ひのきの良い香りを楽しみ、外の景色を眺めながら入浴できます。窓から見える庭園露天風呂の緑がまぶしく、森林浴気分も味わえます。

二の湯では北投石ドライサウナだけでなく、北投石スチームサウナも楽しむことができます。

しかも粗塩が用意されており、スチームサウナでは塩サウナも楽しめます。

寝湯もあります。

庭園露天風呂は岩造り。広い空の下、思いっきり手足を伸ばして開放感を楽しめます。

また、浴室にはベビーバスが用意されていました。

明るい雰囲気の脱衣所にはベビーベットも用意。

本館はファミリー層の利用が多いため、誰でも快適に過ごせるような造りやサービスを心がけているそうです。小さなお子さま連れの方もゆっくり伊豆長岡温泉を楽しめそうですね。

一の湯と二の湯は日替わりで男女入れ替え制。日帰り入浴利用の方は本館ホームページに温泉カレンダーが掲載されていますので参考にすると良いと思います。

ホテルサンバレー伊豆長岡　本館の素晴らしい大浴場とともに注目したいのが温泉まんが図書館です。

大浴場の2階にある温泉まんが図書館は2014年6月にオープンしました。

その規模は伊豆最大級と言われ、まず広々とした空間に圧倒されました。

蔵書もオープン当初は20,000冊でしたが、今では約30,000冊に。漫画だけでなく、絵本や小説なども加わりました。

「えほんひろば」も併設されていて、小さなお子さまも楽しく過ごせそうです。

書籍コーナーには芥川賞や直木賞、本屋大賞など、各賞を受賞した話題の小説がズラリ。思わず手に取って読みたくなります。

もともとはレストランだったところをリニューアルした温泉まんが図書館は入浴後の休憩にもぴったり。蔵書のセレクトを自ら手がけ、「ほかではやっていなかったことをやりかった」と語る支配人の意気込みも感じられる素敵なスペースです。

温泉まんが図書館には大人１人500円で5時間まで滞在でき、延長も可能です。日帰り入浴とセットの利用で、平日1,300円（土曜・日曜・祝日は1,500円）とお得。ホテルサンバレー伊豆長岡に宿泊のお客さまは無料で利用できるそうです。

入浴後は足を伸ばしてくつろぎたいので、畳のスペースがあるのもうれしいですね。

また、ここでは持ち込みが自由。電子レンジも備えられていますから、近くのコンビニエンスストアで購入してきたお弁当なども温めることができます。

個室（有料）も4室ありますので、プライベート空間を確保することができます。

伊豆長岡温泉を満喫し、温泉まんが図書館でのんびり。温泉や漫画が好きな人にはパラダイスだと思います。

また、ホテルサンバレー伊豆長岡　本館には趣の異なる3つの貸切風呂（有料）があり、源泉かけ流しの伊豆長岡温泉を満喫できます。事前予約が必要で利用時間は1回50分。貸切風呂の浴室は内湯だけでなく露天風呂付きです。

そのなかでも井伊湯種が大いに感動したのは介護リフト付きの貸切風呂「やすらぎの湯」。バリアフリーの浴室には専用の車イスで入ることができ、しかも入浴支援リフトが用意されていました。

入浴支援リフトの操作は手動で行ない、体重90Kgまで対応できるそうです。介護者が車イスからリフトチェアに移動させ、入浴支援リフトを操作することで、リフトチェアに座ったまま湯船に入ることができます。実際の操作を拝見したところ、とても画期的で感動しました。

三世代で訪れるお客さまが多い本館では、体が不自由な方も伊豆長岡温泉を気軽に楽しんでいただきたいと考え、貸切風呂に入浴支援リフトを導入したそうです。介護施設に入居されているお客さまが団体で訪れることもあり、こうした需要は増えているとのことです。

また、この貸切風呂には露天風呂も付いており、丸型のひのきの桶風呂でした。

続いてご紹介するのは貸切風呂「せせらぎの湯」。内湯は岩風呂で、露天風呂は「やすらぎの湯」と同じく、丸型のひのきの桶風呂です。

実際に入ってみたところ、源泉かけ流しの貸切風呂の温泉はお湯がとろりとしていて、肌へのヌルつきを強く感じました。肌はスベスベになり、伊豆長岡温泉が美肌の湯ということをあらためて実感!　また、内湯と露天風呂のある貸切風呂はゆったりしていて良いなと思いました。

洗い場も広くて使いやすかったです。

貸切風呂「まどろみの湯」の内湯はほかの貸切風呂と同じ岩風呂ですが、露天風呂が角形のひのき風呂です。自分の好みにあわせて選ぶと良いですね。

ホテルサンバレー伊豆長岡本館は、「あやめ亭」「富貴亭」「華月亭」「さつき亭」という宿泊棟に分かれ、客室は約90室。スタンダードな和室から和洋室、洋室、露天風呂付き客室まで8タイプあり、好みに合わせて選べます。

その中から「あやめ亭」の露天風呂付きの和洋室を紹介しましょう。

案内していただいた客室は1階の日本庭園側に位置した部屋です。和室をはじめ、ツインベッドが置かれた洋室、源泉かけ流しの露天風呂、シャワールーム、広縁などで構成され、ゆったりとした間取りです。

以下の画像は洋室側から撮影したもの。左側に洗面所があり、その奥に露天風呂があります。右側は8畳の和室で琉球畳が使われています。

和室は琉球畳が素足に心地よく、洗練された雰囲気。広縁にはテーブルとイスが置かれ、庭園の眺めを楽しめます。また、コーヒーマシンが備えられていますので、コーヒーの良い香りを楽しみながら、とっておきのひとときが過ごせそうです。

好きな時にいつでも露天風呂に入れるのはもちろん、とても居心地のよい空間が広がっており、客室の中で人気が高いのも納得しました。

また、ほかの宿泊棟では富士山が見える客室もあります。

ホテルサンバレー伊豆長岡本館の夕食はバイキングと月替わりの和食会席から選べます。

圧倒的に人気なのは和洋中50種類以上のメニューが楽しめる出来立てバイキング。駿河湾で獲れた地魚や地場野菜など、伊豆の新鮮食材をふんだんに使った料理をこだわりのライブキッチン（対面式調理）で堪能できます。たくさんの種類から選ぶ楽しみがあり、好きなものを好きなだけ食べられるので、湯種もバイキングが大好き。特に目の前で料理をつくってくれるライブキッチンはワクワクするものがあります。

また、朝食は焼きたてパンをはじめ、40種類の和食・洋食メニューを用意したバイキング形式です。食材にこだわり、丹那高原の牛乳や有名豆腐店のざる豆腐、伊豆長岡周辺で採れたトマトなど、伊豆ならではメニューを楽しめるそうです。

伊豆長岡温泉や美味しい食事を満喫し、アートのある一日を過ごせるホテルサンバレー伊豆長岡本館。エントランスに飾られていた日本画や菊花石も印象に残りました。さまざまな宿泊プランや日帰りプランが用意されていますので、ぜひ一度ご利用ください。

ワンちゃん連れで宿泊のお客さまには、本館玄関すぐ横に無料のペットホテルを用意。小型犬と中型犬に限り、利用することができます。ケージに限りがありますので、事前に電話でご予約を。ペットホテルはペットの預かりではなく、宿泊場所のみを提供する施設のため、食事やトイレシート、食器、リードは自分で用意する必要があります。愛犬を旅行に連れて行けるのはうれしいですね。

車利用の方は、新東名高速長泉沼津ICまたは東名高速沼津ICを利用し、伊豆縦貫道 →伊豆中央道経由が便利です。通常ですと長泉沼津IC/沼津ICからホテルまで所要時間は25分位。時期・時間帯により大幅に変わる場合があるそうです。

電車利用の方は三島駅または伊豆長岡駅より無料送迎バスを利用できます。
東海道新幹線を利用の場合は三島駅北口から14:20発のホテル直行バスが利用できます（無料・完全事前予約制/所要時間約40分）。
伊豆踊り子号や伊豆箱根鉄道を利用の場合、伊豆長岡駅が最寄駅です。伊豆長岡駅より送迎バス（無料・予約不要/所用時間約15分）を利用できます。バスの発車時刻は14:10、15:00、15:30発。15：30発のバスについては土曜日のみ運行しています。
路線バス利用の場合は伊豆長岡駅より、沼津駅行きの伊豆箱根バスに乗り、「宗徳寺前」バス停下車徒歩2分位です。

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