ホテルサンバレー富士見 伊豆長岡温泉
「古奈の名湯」を堪能できる
自家源泉かけ流しの宿
飲泉所やアートとの出会いにワクワク!
伊豆の国市古奈に位置するホテルサンバレー富士見(ふじみ)は伊豆長岡温泉に5か所の宿泊ホテルを営むホテルサンバレー伊豆長岡の一員です。姉妹館には本館、和楽、アネックス、悠々館があります。
ホテルサンバレー伊豆長岡は温泉と食材、美術をコンセプトにしています。その中でホテルサンバレー富士見では自家源泉かけ流しの温泉をはじめ、創作中国料理や館内に展示された絵画などを楽しむことができます。
ロビーに展示された東郷青児の大作「飛祥」をはじめ、館内のいたるところでアートを楽しむことができ、ホテル全体がギャラリーのような空間です。
自家源泉を2本所有し、
地下500メートルから湧き出す温泉
ホテルサンバレー富士見は伊豆長岡温泉では数少ない自家源泉かけ流しが堪能できる宿。自家源泉を敷地内に2本所有し、地下500メートルから湯温66.4℃、pH9.0のアルカリ性単純温泉が湧き出しています。
伊豆長岡温泉では古くから源泉の集中管理を行なっているため、宿独自の源泉を堪能できるのはとてもめずらしいです。温泉マニアの井伊湯種(いいゆだね)は入浴する前からワクワクしてしまいました!
大浴場を案内する暖簾に「かかりつけ湯」の文字を発見。「かかりつけ湯」とは、良質な温泉とおもてなし等に優れた伊豆の温泉宿泊施設を静岡県の外郭団体、ファルマバレーセンターによって選定されたものです。湯種のお気に入りの宿は「かかりつけ湯」に選ばれている場合が多く、ホテルサンバレー富士見も「かかりつけ湯」なので、ますます期待が高まります。
ホテルサンバレー富士見には、2つの大浴場「源氏の湯」「あやめの湯」があります。浴室の大きさが異なっており、宿泊のお客さまの男女比で男湯と女湯が決まるそうです。
どちらの浴室にも内湯、露天風呂、サウナ、ひのきの桶風呂、水風呂を用意。
こちらは「源氏の湯」の脱衣所です。ゆったりとした空間が広がっています。
内湯の浴室も広々としていて開放感があります。
湯船が窓に面しているため、自然光が入り、清々しさが感じられます。
ここで少し伊豆長岡温泉の成り立ちについて紹介します。
伊豆長岡温泉は源氏山を中心にして東側の古奈温泉と西側の長岡温泉に分かれます。長い歴史を持つ古奈温泉と明治時代に開湯した長岡温泉をあわせて、伊豆長岡温泉と呼ぶようになりました。
伊豆長岡町の町史によれば、大正15年には「古奈長岡温泉組合」という組織が設立され、昭和14年に「伊豆長岡町温泉組合」という名称に変更になったという記載がありました。湧出時期が異なる2つの温泉が一体化したのは源泉保護や観光地として発展するためなど、さまざまな理由があったようです。
ホテルサンバレー富士見で楽しめるのは1300年余の歴史を持ち、源頼朝も訪れたと伝えられる古奈温泉。鎌倉時代の「吾妻鏡」にも登場し、将軍を迎える湯治場として「伊豆国小名温泉」の名前で呼ばれていた名湯です。
また、江戸時代には「豆州小名の湯」としてその薬効が評判になり、多くの大名たちが通ったと伝えられています。
浴室の建物(内湯)を取り囲むようにして造られた露天風呂はL字型。開放感とともに何ともいえない風情があります。
体をやさしく包み込むお湯はサラリとしてつるつる系。保湿性があり、肌がしっとりする美肌の湯です。刺激の少ないお湯ですので、赤ちゃんからお年寄りまで万人向きの温泉です。
源泉名は「ホテルサンバレー富士見温泉 古奈50号」。古奈温泉の名湯を源泉かけ流しで楽しめるのは素晴らしいですね。
露天風呂エリアに置かれたひのきの丸い桶風呂ではぬるめのお湯を楽しめます。ひのきの香りを満喫しながら長湯ができるのが良いですね。
陶器を湯船に用いたかめ湯もありました。
浴室(内湯)の一番奥にはサウナも備えられており、たっぷりと気持ちのよい汗を流せます。
サウナを楽しんだあとは露天風呂エリアに備えられた水風呂へ。屋外の心地よい風を感じながら、クールダウンできます。これはなかなか爽快ですよ〜。
こちらは「あやめの湯」の内湯です。「源氏の湯」と比べてコンパクトながらも落ち着ける雰囲気。
露天風呂は石造り。そのすぐそばには「源氏の湯」と同様にひのきの桶風呂が備えられています。
こちらにもサウナと水風呂があります。
露天風呂の傍らにはオシャレな椅子が置かれ、入浴休憩をするのにぴったり。
洗い場に置かれた木の椅子と黒い桶も洗練されていて素敵でした。
ファミリー向けにベビーバスやベビーチェアなども用意されていました。
入って良し、飲んで良しの温泉
また、この源泉は飲むことができ、館内に飲泉所が設けられています。実際に飲んでみたところ、ほのかな甘みが感じられ、美味。料理をまろやかにする効果があり、ホテルの和食や中国料理にも利用しているそうです。
また、売店で空のペットボトルを販売しているので、源泉を持ち帰ることもできます。まさに「入って良し、飲んで良し」の温泉ですね。食事の30分〜1時間前の飲用が良いとされていて、1回に100〜200㎖位を時間をかけて少しずつ飲むと体に良いそうです。
湯上り処は凛とした佇まい。鯉が泳ぐ中庭に入口があります。
湯上り処には座敷とイス席があり、入浴休憩ができます。また、マッサージ機も用意されています。
富士山や天城連山が見える客室
サンバレー富士見の客室は和室を中心に全46室。スタンダード和室の広さは8〜10畳です。和室の中でも和ベッドを2台入れたベッドタイプの客室もあり、そのほか洋室や和洋特室を用意しています。
開放感のある大きな窓からは温泉街や山の景色が楽しめます。北側の客室は秋から春にかけて空気の澄んだ季節に富士山が見えるロケーション。また、南側の客室からは天城連山などを眺めることができます。
夕食は創作中国料理または和食会席を用意
ホテルサンバレー富士見の夕食は創作中国料理または和食会席から選べます。
見逃せないのは、伊豆のホテルではめずらしい中国料理レストラン「古奈青山」。ここでは駿河湾で獲れた新鮮素材や季節の食材を使い、高級リゾートホテル出身の料理長が腕によりをかけた創作中華を楽しむことができます。
もちろん好みで和食会席も選べますし、両方も食べたいという方には和食と中国料理が楽しめる「和食中華コラボ会席」の宿泊プランも用意。和食と中国料理がコラボレーションした会席を楽しめるのは、伊豆ではここだけだそうです。
「館内の美術館でアート鑑賞を
自家源泉かけ流しの温泉と創作料理だけでなく、アートのある空間を楽しみたい方におすすめなのが館内地下1階に併設された「小さな美術館」です。
館内には日本画を中心にオーナーのコレクションを展示しています。
洗練された空間に展示されていた有名日本画家の作品も素敵でしたが、美術館前に展示されていた北前千国船の復元模型もインパクトがありました。
北前千国船とは江戸時代初期から明治時代に大阪から瀬戸内海を下り、下関から日本海に出て、東北、北海道の松前に至るルートで雑貨や米、海産物などを積んで運んだ船のこと。復元した名人の資料もあわせ、興味深く拝見しました。
ホテル前にも印象的なアート作品が展示されていました。
そのすぐそばには、こんな遊び心のあるベンチも置かれ、心が和みます。
ホテルサンバレー富士見のお客さまは、ファミリー層が多く利用する本館と比べると、年齢層が少し高く、落ち着いて過ごしたいという方が多いそうです。
また、現在は日帰り温泉の営業は行なっていませんが、中国料理レストラン「古奈青山」で食事をした方に限り、700円で入浴できるそうです。詳しくはお問合せください。
アクセスをチェック!
伊豆長岡駅から徒歩約10分、サイクルスタンドも用意
ホテルサンバレー富士見は伊豆長岡駅より徒歩10分程の距離にあります。
車かバス利用だと思っていたので徒歩圏内だったのはうれしい誤算でした。時間に余裕がある時は駅前から歩いてみるのも良いかもしれませんね。駅前から県道131号線を進み、5分位歩くと狩野川があり、千歳橋を渡ります。そのまま直進し左手に「肉のスズキ」の看板(鈴木精肉店)が見えたら、左折します。200m位直進し、2本目の交差点を右折するとホテルサンバレー富士見の建物が見えます。
また、伊豆長岡駅より無料送迎バスがあり、予約不要で利用できます。バスの発車時刻は14:10、15:00、15:30発。15:30発のバスについては土曜日のみ運行しています。
路線バス利用の場合は伊豆長岡駅より、沼津駅行きの伊豆箱根バスに乗り、「マックスバリュー前」バス停下車徒歩4分位です。
車利用の方は、新東名高速長泉沼津ICまたは東名高速沼津ICを利用し、伊豆縦貫道 →伊豆中央道経由が便利です。
また、ホテル玄関に自転車専用スタンドを用意しています。自転車愛好家の方もぜひホテルサンバレー富士見を利用してみてください。
より大きな地図で 温泉グルメ探訪 を表示