万葉公園足湯施設 独歩の湯
令和2年3月31日で閉園となりました。
健康のツボを刺激する9つの泉を満喫
湯河原温泉を利用した足湯施設で、まったり
湯河原温泉は万葉集でも歌われた、長い歴史のある温泉地です。温泉街の中央に位置する万葉公園内にある「独歩の湯(どっぽのゆ)」は、湯河原温泉を利用した足湯施設。屋外に9つもの足湯があり、さまざまな足湯をまとめて楽しめる人気のスポットです。
独歩の湯は万葉公園の一番奥に位置しています。専用駐車場がありませんので、自家用車で来園の方は公園入口前にある湯河原観光会館の駐車場(有料/1時間100円)を利用すると便利です。
観光会館脇の入口の近くに、もう一つ入口(下の画像)があり、こちらからも万葉公園に入れます。
湯河原は国木田独歩(くにきだどっぽ)や夏目漱石、与謝野晶子といった数多くの文人が訪れたことでも知られています。その中でも国木田独歩は、『湯河原より』という作品を発表するほど湯河原に強い思い入れがあった作家です。独歩の湯は、そんな国木田独歩にちなんで名付けられました。
湯河原を象徴する万葉公園内の散策を楽しみつつ、10分ほど歩くと独歩の湯に到着します。
独歩の湯は地理風水を応用して日本列島をイメージした園内に9つの泉(足湯)が用意されています。「脾骨(ひこつ)の泉」や「刊目(かんもく)の泉」といった、それぞれの効能にちなんだ名前がついており、足湯を楽しみながら、足のツボを刺激するマッサージ効果が期待できます。
独歩の湯に到着したら、まずはチケット売場で料金を支払います。
チケット売場でタオルを販売していますので、手ぶらで気軽に訪れることができます。タオルのデザインは、湯河原町広報マスコットキャラクターの「ゆたぽんファイブ」。色は3種類から選べます。
園内は土足厳禁のため、ロッカールームに用意されている専用サンダルに履き替えます。
ロッカールームは男女別に分かれています。
コインロッカーに専用サンダルが用意されています。
専用サンダルに履き替えたら、いよいよ9つの足湯巡りのスタート。サンダルで軽快に歩き回れるところも素敵だと思いました。
独歩の湯で楽しめる足湯の種類は以下となります。どれも体に良さそうでワクワクしてしまいました。
【9つの足湯名と効果が期待される部位など】
1.脾骨(ひこつ)の泉…体内の内分泌や代謝異常、骨、関節、足
2.皮口(ひこう)の泉…肌の若返り、口に関すること
3.平静(へいせい)の泉…心穏やかになる、なごみの泉。イライラや神経系の病など
4.腸鼻(ちょうび)の泉…腸と鼻。蓄膿症・花粉症・便秘など
5.思考(しこう)の泉…やさしい気持ちを取り戻し、心を和らげ幸せな気持ちに
6.脈胃(みゃくい)の泉…高血圧・動脈硬化・心臓病、胃の病気
7.喜(よろこび)の泉…笑いでリラクゼーション
8.肝目(かんもく)の泉…肝臓と目
9.腎耳(じんじ)の泉…腎臓と耳。他に膀胱炎や夜尿症、頻尿
まず井伊湯種(いいゆだね)が入ったのは、肝目(かんもく)の泉。肝臓と目に効くと言われており、日頃パソコンやスマホで目を酷使している湯種にはぴったりの足湯です。
足湯に利用されている湯河原温泉は万葉集の一句にも登場しており、効能高い温泉として古くから親しまれてきました。
足湯の底に楕円形の突起があり、足の裏や外側を刺激します。湯河原温泉を利用した足湯に入っているだけでも心地良いのに、足のツボが刺激されてジワジワと体の力が抜けていきます。疲れが癒される感じで、至福のひとときでした。
「脈胃(みゃくい)の泉」は、高血圧・動脈硬化・心臓病そして、胃の病気に効果があると言われています。足湯の底の細かな突起とくぼみが足の裏の中央と指先を刺激します。いつも健康維持を心がけているため、こうした足湯はうれしいですね。
骨や関節、足に良いという「脾骨(ひこつ)の泉」は湯河原観光で歩き疲れた足を癒すのにぴったり。家族連れで賑わっていました。
家族連れといえば、独歩の湯は大人も子供も楽しめるところが良いなと思いました。小さな子供たちは足湯から出て、園内にある円すい型のオブジェに登って楽しそうに遊んでいました。
イライラを緩和するという「平静(へいせい)の泉」も、立ったまま利用する人がいるほどの人気でした。
肌の若返りや口全般に効果があると言われている「皮口(ひこう)の泉」は、思いのほか熱いお湯でびっくり。足湯巡りでまったりしてしまい、眠くなっていたところでしたので、良い刺激になりました。
ほかの足湯も友人同士やカップル、あるいは家族連れなど、入れ替わり立ち替わり利用して、賑わいをみせていました。
その中でも一番の賑わいを見せていたのが「喜(よろこび)の泉」。案内看板には「この泉は、たのしく思わず笑ってしまう場所です」と書かれていました。ここで楽しめるのはジャグジー足湯。足裏全体を泡の力でシュワシュワと刺激してくれるため、心地良かったです。この足湯が常に満員でなかなか空かなかった理由がよくわかりました。独歩の湯のお客さまアンケートでも一番人気の足湯だそうです。
また、「腎耳(じんじ)の泉」は、お湯の温度は高めで、白い玉砂利が敷き詰めてあります。足裏全体で砂利を踏みしめたとき、じーんとした痛みを感じました。9つの泉の中で一番、刺激の強い足湯でしたね。
また、園内には風呂桶の滝があります。その風呂桶の中に入りたいと思った湯種でした。
風呂桶の滝のすぐそばに「湯かけ地蔵」が鎮座されていました。病める箇所へお湯をかけると悩みや病を癒すと言われています。湯種も実際にお地蔵さまにお湯をかけて願掛けをしました。
9つの足湯を堪能したあと、さらにリラックスしたい人におすすめなのが、園内のレストハウス2階で行なっている足裏マッサージ。1回1,000円(15分間)で施術を受けることができます。オイルを使用するため、マッサージ後の足湯の利用はできないそうです。
また、湯船にゆっくり浸かりたくなった人は独歩の湯の近くに日帰り温泉施設の「こごめの湯」があります。ぜひこちらも利用してみてください。
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