かめや惠庵 伊豆長岡温泉
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旬の食材を使った月替わりの会席料理を堪能
料理長は「ふじのくに食の都づくり仕事人」
かめや惠庵で楽しめるのは月替わりの会席料理です。取材当日は旬の食材を使ったスタンダードコースをいただきました。
かめや惠庵では客室22室に対して正社員の板前4人を配し、料理に力を入れています。料理長は静岡県産の食材を積極的に活用し、同県の農林水産業や食文化の振興に貢献するとして「ふじのくに食の都づくり仕事人」に表彰された日本料理人です。確かな腕を持つ料理長が一品一品仕上げるこだわり料理を楽しむことができます。
それでは当日の夕食をレポートします。
「食前酒」の梅酒に続き、前菜を楽しみます。グリーンピースや叩きオクラ、海老、子持ち昆布を旨みのある汁とともに楽しめる一品はグラスに盛られていてオシャレ。蟹トマトはプチトマトだと思って食べたら蟹の味がして意外性があり、そら豆やヤリイカ、青梅蜜煮はシンプルながらも丁寧な仕事がされていることを感じました。かめや惠庵では既成品を使わず、全ての料理を一つひとつ手作りしているそうです。
「お造り」はマグロ、カンパチ、ボタン海老、アオリイカなどが竹の器に盛られており、鮮度の良いお刺身を楽しみました。魚は近くの沼津港を中心に仕入れているそうです。
「焼き魚」はスズキの塩焼きで、茄子田楽と南瓜カステラが添えられていました。スズキの塩焼きは別添えの蓼酢(たです)でいただきます。スズキ自体に塩味がついていますが、独特な風味とほんのり辛味のある蓼酢をつけて食べると味に深みが広がります。また、南瓜カステラは本当にカステラの味がしてびっくり。一つひとつにこだわりが感じられます。
「煮物」は冬瓜スープ煮や蛸柔煮、海老艶煮などで、彩りも良く素材の味を楽しめる一品でした。
「鍋」はなんと牛タンのしゃぶしゃぶです。牛タンをしゃぶしゃぶで食べるなんて初めての体験でワクワク。よほど鮮度が良くなければしゃぶしゃぶに利用できないですよね。ほどよく脂がのった牛タンはやわらかくまろやか。自家製塩ポン酢との相性が良く、さっぱりといただくことができました。最初に説明がなかったら牛タンとは気がつかないと思います。「牛タンは焼肉」という固定観念を覆された1品でした。
「中皿」は白魚のガダイフ揚げでした。ガダイフとは小麦と水でできた極細麺状の生地のことで、トルコのお菓子によく使われる食材のようです。それを白魚に巻いて揚げてあり、外側はパリパリとしていて、中身はしっとりという食感が新鮮でした。和食にガダイフが使われているなんて珍しいですね。
ガダイフ揚げと同じ器にヤングコーンや青唐辛子、稚鮎などの揚物も盛り付けられており、ライムやゆかり塩で楽しみます。ポリポリとスナック感覚でつまむことができ、ビールとの相性がぴったりでした。
「強肴」の蓬豆腐はプルプルとした不思議な食感が楽しめる一品。蓬豆腐の上に薄切りのラディッシュとおろし生姜がのせられています。新蓴菜(しんじゅんさい)のツルッとした食感も味わえました。
お食事は白いご飯と香の物三点盛り。止椀はもずくと三つ葉の赤味噌仕立てのお味噌汁でした。
この日の「水菓子」は伊豆メロンやさくらんぼ、ランブータン。瑞々しい伊豆メロンは地元のものでJA韮山から仕入れたそうです。さくらんぼも甘く、果物のデザートも良いですね。そしてランブータンはライチに比べたら見た目が派手ですが、意外にも甘さ控えめのあっさり味。取材の同行者とランブータンとライチの違いなどについて話が弾み、楽しい時間を過ごせました。
夕食は全体的にボリュームもほどよく美味しくいただくことができました。伊豆の旅館で鮑や金目鯛、伊勢海老といった高級食材を楽しむのも旅の醍醐味ですが、かめや惠庵の月替わりの会席料理(スタンダード会席)は、地元の食材を使った料理へのこだわりが感じられる一品一品を十分に楽しむことができます。実際に食べてみて、リピーターが太鼓判を押す理由がよくわかりました。また、お客さまの希望に応じて鮑や牛肉の石焼き付きなどのプランも用意しています。
体が喜ぶ朝ごはん
温泉旅館に宿泊した際に楽しみなのが朝ごはんです。起床後、朝風呂を楽しんでいたのですが、この日はとてもお腹が空いていて朝食が待ち遠しかったです。この日の朝食は鯵の干物をはじめ、イカのお刺身、出汁巻き卵、がんもどきの煮物、葱味噌、かまぼこ、塩辛、納豆など健康的なメニュー。香りの良いしじみの味噌汁が体にしみわたり、お酒を飲んだ翌朝にぴったりだと思いました。手作りの葱味噌は販売もしているそうです。