AKARI et KAORI
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伊豆にこんな食材が!
驚きの連続で満足度が高い会席料理
「AKARI et KAORI」の夕食は、個室の食事処でいただきました。料理長が厳選した食材を使い、伊豆の旬を丁寧に仕立てた月替わりの会席料理です。
案内された席には、すでに海の幸と山の幸が美しく盛り付けられた先付け、前菜、刺身が用意されていました。
この日の献立を、一品ずつ見ていきましょう。
先付け「修善寺産金時草と水タコと活アワビ ジュンサイ和え」
ぬめりとシャキシャキとした食感をあわせ持つという金時草。
薄紫の美しい色がお出汁に溶け込み、初めて聞く食材の名前に興味が湧きます。
質問すると、料理長が地元の農家から直接仕入れた食材とのこと。
スタッフが丁寧に料理の説明をしてくれるので、食材にまつわるストーリーを聞きながら食事を楽しめます。
前菜「黄身酢和え サラダ仕立て 伊豆多賀産ヒメダイ 鮟肝」
ガラスのうつわに盛り付けられたサラダ仕立ての前菜。
さっぱりとしながらも、食材が持つ旨味がしっかりと感じられる一品です。
刺身「沼津港水揚げ生本マグロ大トロ 伊豆稲取金目鯛昆布締め 戸田産クシロ炙り」
新鮮なマグロに、皮目を香ばしく炙ったクシロと呼ばれる魚。
伊豆の高級魚・金目鯛とともに、伊豆の海の豊かさを存分に感じさせてくれます。
脂がのった、厚切りの大トロに感動する井伊湯種(いいゆだね)
進肴「修善寺筍とツブ貝の原木なめこ煮」
次に登場したのは、小さな鉄鍋で熱々に供される原木なめこの小鍋。
実は取材チームメンバーの一人はきのこ類が苦手でしたが、スタッフが蓋を取りながら「今日から好きになるかもしれないですよ」と。
恐る恐る口にした本人も、「これなら大丈夫かも」と驚きの声を上げました。
大ぶりで肉厚な原木なめこは、独特の香りと力強い歯ごたえがあり、上品な出汁と絡み合って深い味わいを生み出しています。
つぶ貝やタケノコと合わせ、食感を楽しみながら出汁の味が効いた料理を楽しめました。
焼き物「御前崎産天然ハタ自家製カラスミ焼き」
天然のハタを自家製のカラスミとともに焼き上げた、旨味がぎゅっと詰まった一品。
丁寧に火入れされ、口に運ぶと旨味がじわりと広がります。
冷やし鉢「修善寺彩り茄子の瑠璃煮 冷やし蟹餡掛け キャビア 花穂」
ナスの色合いが美しく表現された瑠璃煮に、蟹の餡掛けの旨味が重なり、上品でさっぱりといただけるひと皿。
キャビアや金箔、紫蘇の花があしらわれ、脇役になりがちな茄子が、しっかりと主役になっていました。
台の物「伊豆牛筒蒸し 修善寺野菜 胡麻ポン酢」
コースのクライマックスは、伊豆牛を用いた蒸し料理。
器の下に水と反応して熱と蒸気を発生させる鉱物が仕掛けられており、火を使わず、化学反応の力だけで目の前で蒸し上げるという演出が印象的でした。
湯気が収まるのを待って蓋を開けると、美しく霜降りの入った伊豆牛が。
蒸されることで余分な脂が落ち、肉本来の旨味が凝縮された伊豆牛は、驚くほど柔らかく、とろけるような食感。
自家製のポン酢ソースでいただくと、さっぱりとしつつも深いコクが感じられ、肉の甘みを一層引き立ててくれました。
食事「駿河湾タイの子炊き込みご飯」、香の物、赤だし
タイの子とウニが入った炊き込みご飯。
すでに井伊湯種(いいゆだね)はお腹いっぱいでしたが、「これは美味しい」と、つい箸が進んでしまいました。
茄子の香の物や赤だしも、食事の締めとして申し分ありません。
甘味「レモンプリンとイチゴ大福」
デザートは、爽やかな酸味のレモンプリンと、可愛らしい一口サイズのイチゴ大福。
濃厚な料理が続いた後のお口直しにぴったりな、軽やかで洗練された甘味でした。
伝統的な会席の型を守りながらも、五感をくすぐる演出を随所に取り入れた見事な構成の料理。伊豆の旬を巧みに操る料理長の「手仕事」に、思わず感服しました。
食事の余韻を楽しみながら、館内を照らす柔らかな灯りを眺め、再び上質な空間の客室へ。
もう一度温泉に浸かり、そのまま心地よい眠りにつきました。
続いて、朝食の様子をお届けします。
朝食も伊豆づくし
自分ですりおろしていただくわさび飯がおいしい!
朝食も夕食と同じく、個室の食事処でいただきました。
「AKARI et KAORI」の朝食は、夕食同様に伊豆の恵みが詰まった献立。
朝食のお楽しみは、何と言っても自分で作る「わさび飯」体験。
おひつには、この朝食のために用意された修善寺産の「桂流コシヒカリ」がつやつやと輝いています。
そして、目の前には伊豆産の本わさびと鮫皮のおろし金。
「直線的に強くすりおろすと辛味が増し、優しく円を描くようにすればまろやかになりますよ」というスタッフの助言に従い、好みの風味に調節します。
自分の手ですりおろすという工程も、この朝食の楽しみのひとつ。
すりたてのわさびは、ツンと鼻に抜ける刺激的な辛さだけでなく、驚くほど爽やかで豊かな香りが立ち上ります。
これを熱々のご飯に乗せ、少しだけ醤油を垂らして口に運べば、米の旨味とわさびの風味が一体となり、シンプルながら忘れられない味わいになります。
そして個性豊かな脇役たちがしっかりと食卓を支えます。
目の前のコンロには、旅館ならではの小さな鉄鍋が用意されています。そこで温められて供されるのは、渡り蟹の味噌汁。
伊豆の海の恵みを感じる朝食の定番である干物。
さらに、イカと山芋を和えた一品や、マグロのお造り、サラダ、ひじきの煮物、卵焼きなど、朝から贅沢な気分にさせてくれる品々が並びます。
伊豆の食材をふんだんに使った小鉢が揃う朝食は、味覚だけでなく、「伊豆にはさまざまな食材がある」という旅の発見も味わわせてくれるものでした。
余談ですが、取材チームメンバーの一人が夕食時に「しいたけが苦手」と何度か話していたことをスタッフの方が覚えていてくださったようで、朝食では彼の分だけ、しいたけを外してくださっていました。
こうした細やかな配慮は嬉しいものですね。
→ 次は「AKARI et KAORI(アカリ エ カオリ)」の見どころ情報です!
