ニューウェルシティ湯河原 湯河原温泉
湯河原で最大級の露天風呂を満喫
「いずみの湯」の日帰り温泉は22時間営業
神奈川県と静岡県の県境を流れる千歳川沿いに位置するニューウェルシティ湯河原。住所は静岡県熱海市泉になりますが、JR湯河原駅から車で5分ほどの距離にあります。
ニューウェルシティ湯河原の正面玄関へ向かう橋には静岡県と神奈川県の県境が記されていて、とてもユニークな光景が見られました。
ニューウェルシティ湯河原は全国で温浴施設を展開する万葉倶楽部グループの一員。以前ご紹介した箱根湯本温泉「天成園」や伊豆長岡温泉「ニュー八景園」と同じグループです。
正面玄関を入ると、天井が高く洗練された空間が広がります。
玄関フロアは地下1階になっており、窓側や階段の脇にテーブルと椅子が設けられています。
ニューウェルシティ湯河原が開業したのは10年前。もともとは厚生年金会館だったそうです。
フロントは玄関フロアの上の階に設けられています。フロントは奥行きがあり、宿泊専用と日帰り温泉の受付に分かれています。
1階フロントの奥に日帰り温泉営業もしている「いずみの湯」があります。「いずみの湯」の名前の由来はニューウェルシティ湯河原の住所の「泉」から付けられました。
ニューウェルシティ湯河原の建物の裏側には日帰り温泉専用の入口と駐車場が設けられていました。
フロントの脇には日帰り温泉のお客さま専用のシューズロッカーが備えられています。日帰り温泉利用の方はここで自分の履物をスリッパに履き替え、ロッカーキーを持ってフロントの受付へ。
フロントで日帰り温泉の受付をしてから、「いずみの湯」に向かいます。
「いずみの湯」は男女別の大浴場で、内湯と露天風呂に分かれています。男湯と女湯はシンメトリーになっており、湯船の形と種類は同じです。
「いずみの湯」の更衣ロッカー室は落ち着いたトーンでまとめられたスタイリッシュな雰囲気。白い洗面台に合わせたホワイトカラーのドライヤーも印象的でした。洗面台には大きな鏡が設けられ、洗顔料や頭皮のローションなど、アメニティが充実しています。
「いずみの湯」の露天風呂は湯河原最大級の規模を誇り、開放的な空間が広がっています。
ここで楽しめる湯河原温泉は、万葉集の句の中で詠まれたことでも知られており、歴史の長い温泉です。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。古くから湯河原温泉は「薬師の湯」と呼ばれ、切り傷や婦人病などに効き、肌がツルツルになると言われています。
露天エリアには源泉かけ流しの石風呂が備えられています。
石風呂から広い空間を眺めながらの湯浴みは最高の気分。ニューウェルシティ湯河原で楽しめる温泉は、奥湯河原にある湯河原町所有の源泉から直接引いています。源泉の温度が約63℃と高いため、温度調整のための加水を行なっているそうです。
石風呂の隣には休憩スペースが設けられ、木の板の上に寝転んで休むことができます。井伊湯種(いいゆだね)は「いずみの湯」には何度か訪れたことがあり、夏にここで爆睡した記憶があります。
高温サウナの温度は約82℃の温度に設定され、檜の香りやテレビを楽しみながら爽快に汗をかくことができます。
サウナでたっぷり汗をかいたら、汗を流してから水風呂へ。水温は20℃弱に設定されていて、取材当日は18℃でした。
露天風呂エリアには休憩スペースのほか、ベンチも複数置かれていますので、クールダウンがしやすいと思います。
また、内湯も広々としたスペースが設けられています。浴室の上部が木造りになっており、太い梁(はり)や天井の仕様が印象的。湯船は石造りになっています。
洗い場は区切り付きで、使いやすい仕様でした
「いずみの湯」の日帰り温泉は午前11時から翌朝午前9時までの22時間営業。滞在時間の制限はありませんが、24時以降も滞在する場合には、通常料金に加えて深夜料金と入湯税が必要です。
「いずみの湯」の日帰り温泉は、平日では100人くらい、休日では300人くらいが訪れる人気のお風呂です。ゴールデンウィークには1日で700人くらいが利用したこともあり、過去最高の利用者数だったそうです。ゆっくり楽しみたい方は平日が狙い目ですね。
湯上がり後はたっぷりリフレッシュを
お風呂やサウナを満喫したあとは、たっぷり水分補給を。水飲み場では地下80mの井戸から汲み上げられた「いずみの名水」でのどをうるおすことができます。地下水の水温が17℃と高めなのは約25万年前から存在している湯河原火山による地熱の影響だそうです。
1階の「憩い処」は食事処と無料休憩所を兼ねており、ここでは食事をオーダーしなくても無料で休憩することができます。隣の売店で缶ビールを買ってきて飲むことも可能。このスペースは24時間解放されていますが、飲食物のオーダーは20時くらいまでだそうです。
また、売店も24時間営業しています。
男女共用のリラックスルームにはテレビ付きのリクライニングチェアが20台設置されています。タオルケットも用意されていますので、朝まで休憩することもできます。
女性専用のリラックスルームもあり、こちらにはリクライニングチェアが10台設置されています。
休日にリラックスルームが満杯になって混み合う場合、1階の宴会場を休憩室として開放することもあるそうです。温泉に入ったあと、畳でゴロ寝ができるのはうれしいですね。
また、湯上り後におすすめなのは、フロント横にあるボディケアルームやリフレクソロジールーム。ここではアロマエステも受けることができます。予約はフロントへ。温泉との相乗効果で至福のひとときが過ごせそうです。
宿泊者専用の大浴場があります
ここからは宿泊利用者向けの情報になります。ニューウェルシティ湯河原には地下1階に宿泊者専用の大浴場「万葉の湯」と「不動の湯」があります。宿泊者はこの大浴場のほか、「いずみの湯」ももちろん利用できます。
宿泊者専用の大浴場も「いずみの湯」と同じ源泉が使われており、歴史のある湯河原温泉を楽しむことができます。
客室は2018年10月にリニューアル
ニューウェルシティ湯河原の客室は、全70室。2018年10月に全室がリニューアルされ、モダンな雰囲気に生まれ変わりました。8〜12畳のスタンダード和室を中心に、ユニバーサル仕様の広々とした和洋室、ツインベッドを備えた洋室、リーズナブルに利用できるシングルルームなどが用意されています。
和洋室は開放的な間取りと6〜10畳の小上がりが印象的です。ツインベッドルームを備えたスペースにはシンプルなソファーも設えられていて素敵。また、車椅子利用の方も過ごしやすいよう設計されており、トイレやバスルームも特別仕様になっています
洋室はツインルーム(24㎡)とシングルルーム(14㎡)が用意されています。一人でふらりと湯河原温泉に訪れたいときにシングルルームは強い味方。一人旅でも快適に過ごせそうです。
こちらはニューウェルシティ湯河原の客室で最も多いタイプのスタンダード和室です。広さは10畳のほか、8畳の客室があります。和モダンな雰囲気の客室で畳の心地よさを楽しんでください。
客室では静岡県・神奈川県の県境を流れる千歳川の瀬音を聞きながら、ゆっくり過ごせると思います。
また、客室を案内していただいて印象的だったのが「フリー・スマートフォンサービス」です。宿泊者の滞在中、インターネットや電話を無料で使えるだけでなく、アプリもインストールできるとのこと。客室をリニューアルした2018年10月から全室にこのサービスを導入したそうです。とても画期的なサービスで驚きました。
食事は開放感あふれるレストランで
ニューウェルシティ湯河原の夕食は伊豆や相模湾で獲れた海の幸を中心に旬の食材を使った和食料理を楽しむことができます。朝食はバイキングスタイル。会場は1階のレストラン「瀬音」。明るい陽射しが入り、開放感あふれるレストランは最大200人収容ができます。
レストランには個室も用意されています。
夕食と朝食は宿泊者専用になりますが、レストランではランチ営業もしていて、どなたでも利用できます。平日は1,000円ランチが人気とのこと。地元の方もよく利用されているそうです。
また、ニューウェルシティ湯河原は宴会場や会議室が充実していることも特色の一つ。宴会場は10人から230人まで、要望に合わせて会場を用意することができるそうです。
下の画像は一番大きな宴会場の「大観の間」。通常は絨毯張りですが、依頼をすれば畳仕様にも変更できるそうです。
地下1階には魅惑の娯楽室
娯楽室には卓球室をはじめ、カラオケルームやゲームコーナー、マージャン室があります。温泉を満喫したあとも、色々と楽しむことができます。
娯楽室では特に「湯河原の遊び場」と書かれた暖簾が下がったゲームコーナーが印象に残りました。床のデザインを含め、どことなくレトロな雰囲気が漂っていて湯種好み。昔ながらの温泉場のゲームコーナーという風情が素敵です。
湯種もイチオシ!
宿泊者はチェックアウト後も温泉に入れる
日帰りでも宿泊でも湯河原温泉を満喫できるニューウェルシティ湯河原。宿泊者はなんと、チェックアウト後も「いずみの湯」に入れます。これは湯種のようなお風呂好きにはたまりません。
館内はバリアフリーを意識しており、客室やロビー、レストランでは段差なく移動できます。また、3か所に車椅子用トイレが用意されており、車椅子の貸し出しも行なっているそうです。
127台収容できる駐車場や
無料シャトルバスを用意
駐車場は宿泊者専用と日帰り温泉「いずみの湯」利用者用のほか、第二駐車場も用意。自家用車なら127台駐車可能です。
また、JR湯河原駅から無料シャトルバスも出ていますので、アクセスは良好です。
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