伊東温泉 青山やまと(せいざんやまと)
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料理を選べるのがうれしい!
伊豆の恵みをお部屋で満喫
夕食のメイン料理は4種類からチョイス
「青山やまと(せいざんやまと)」のお食事は、朝夕ともに部屋食です。夕食は月替わりの会席料理「やまと遊膳」をいただきました。伊豆の恵みをふんだんに使い、こだわりは「選ぶ愉しみ」。なんと、3種類の食前酒、4種類のメインディッシュ、3種類のデザートからそれぞれ好みの一品をチョイスできるのです。
チョイスは17時までのサービスで、17時以降に到着された場合は料理長のお任せになるそうです。
取材当日は10月6日からのメニュー「錦秋の膳」でした。たとえるならば、目にも鮮やかな小宇宙。実際の食事の時は一品一品サーブされ、吟味された旬の食材を使った献立です。
食前酒は選べる愉しみの一つ。季節の果実酒、吟醸酒、ジュースの3種類から選ぶことができ、湯種はざくろ酒をチョイスしました。お酒を飲めない人もいますから、ノンアルコールドリンクを選べるのは良いですね。
先付は穴子と椎茸と菊菜の味噌ぽん酢あえ。菊菜が季節を感じさせてくれます。
前菜は、柿、銀杏、栗など、秋の食材を使った「旬菜」。柿の白和えや栗の渋皮煮、鶏レバー玉子寄せ、海老ミルフィーユ、銀杏丸十などをいただきました。丸十とはサツマイモのこと。イチョウに見立てたサツマイモやドングリに似せた鶉の卵など、目にも楽しい季節の演出だと思います。
続いては「御椀」の蕪みぞれ仕立て。甘鯛、舞茸、柚子を使い、上品な鯛の出汁と蕪の甘味が調和した一品。温かいお椀をいただくと、ホッとします。
お造りは、毎日の仕入れにより種類は変わりますが、この日は相模灘や駿河湾で獲れた新鮮な牡丹海老、目鯛、ヒラメ、カンパチ、真鯛が登場。冬にかけて白身のお魚が多くなるそうです。
天城産の本山葵を客室係の方が食べる直前におろしてくれました。また、薬味は山葵だけでなく、青唐辛子や辛味のある紅ダテと共にいただくのが宿周辺での食べ方だとか。特にカンパチなど脂ののったお魚に合うそうです。実際にカンパチをそのように食べてみたら、ピリッとしたさっぱり味に。食感も新鮮で自宅でも試してみようと思います。
煮物は里芋や紅葉に見立てた麩入りの百合根豆富。蟹の餡かけで仕上げた、まろやかな味。
次はいよいよメインディッシュの登場です。この日は「伊豆鹿と猪の塩釜焼き」「金目鯛と鯵のさつま揚げ」「鮑の踊焼」「和牛の朴葉焼」から一品選ぶことができ、湯種は「鮑の踊焼」をチョイス。
生きた鮑を殻ごと網にのせて焼いて食べるのですが、熱がって鮑の身が踊るように動きます。
鮑が動かなくなった頃、客室係の方が身を殻から剥がして裏返してくれました。その後、2〜3分で焼き上がった鮑を食べやすいように切り分けてくれます。
鮑はレモンをかけていただきました。身はやわらかく、味が濃厚で鮑が海のステーキにたとえられるのを実感。緑色がかった鮑の肝も生臭さなどは一切なく、コクがあり美味しかったです。聞けば、肝が緑色なのがメスで、クリーム色なのがオスとのこと。鮑の性別なんて考えたこともなかったので、勉強になりました。また、本当に新鮮な鮑でなければ、肝は食べられないということなので、貴重な珍味もいただけて大満足。
また、去年からスタートした伊豆のジビエとも言える鹿や猪を使った料理も人気だそうです。伊豆のジビエ料理も食べてみたいですね。
酢肴はサーモンと長芋、いくら、サイコロ状に切ったパプリカなどを使ったもの。赤と白、アクセントにグリーンという鮮やかな一品。
鍋物は鶏がらべースのスープに鶏の軟骨入りのつみれを使い、白菜や長ねぎ、舞茸、エノキダケなどの茸類を入れて煮込みます。卓上でグツグツと煮え始めると、食欲をそそる良い香りが。寒い季節は体が温まりますから、鍋物がうれしいですね。
食事は白いご飯と麩のお味噌汁。「ごはんの友」と呼ばれている副菜と漬物付きです。お米は若女将が厳選した北海道米「ななつぼし」。今、注目されているお米らしく、初めて食べましたが、どちらかと言えばあっさり味です。ふっくらとした食感があり、美味しかったです。
食事の最後を飾るデザートも旬の食材を使ったものが登場。デザートも「和菓子 柿のゼリー」「洋菓子 栗のティラミス」「水菓子 季節の実り」から好みのものを一品選ぶことができました。和菓子も洋菓子も味見しましたが、どちらも口当たりまろやかで、ほどよい甘さ。よく吟味された素材を用いていると思われ、クオリティの高さに感動しました。〆のデザートが美味しいと余韻が残ります。
客室係の方が手際良くお料理を出してくださったり、お料理の説明を聞きながらいただくことができ、気が付くとお皿が空っぽになっている感じでした。食事の量も私にはちょうど良かったです。
朝食は「和食」と「洋食」から選べます!
前日の夕食をたっぷり食べたのにもかかわらず、朝食の時間にはしっかりお腹が空いていました。ご高齢のお客さまにも人気がある宿のため、食べやすく体に負担のかからない料理を心がけているのではないかと思います。
朝食も部屋食で、「和食」と「洋食」から選ぶことができます。日本旅館で朝食にバイキング以外で洋食を食べられるのは珍しいのではないでしょうか。
まずは干物とご飯という、和食の朝食を紹介します。鯵の干物は伊東の海で獲れた地のもの。これを卓上で焼くのでアツアツが食べられます。身側から焼きはじめ、尻尾がせり上がってきたタイミングで裏返します。脂ののった鯵をおかずに炊立てのご飯は最高ですね。
また、蒸し野菜も目の前でヒートパックを使って作ります。こちらも心地良い湯気がもうもうと上がり、ほどなくして完成。甘味のあるニンジンやサヤエンドウ、ゴボウなどの蒸し野菜や蒸しベーコンを胡麻だれでいただきました。特に秋から冬にかけて生野菜は体を冷やすので、こうした温野菜を食べられるのは良いですね。
また、イカのお刺し身や手作りの枝豆豆腐、伊豆諸島などに自生するあしたばのおひたし、浅漬け、伊勢海老の味噌汁などもご飯によく合います。卵料理は茶碗蒸しで、デザートは杏仁豆腐でした。
こちらは洋食の朝食です。スープと卵料理が季節により変更になるそうですが、この日は、ジャガイモのクリームスープと野菜たっぷりのスパニッシュオムレツ。パンは手作りマーマレード、バター、ハチミツでいただきます。
ほかにはオレンジジュース、アツアツの温野菜、ニンジン、パプリカ、鶏肉などを使ったソーセージのテリーヌが付き、デザートはフルーツヨーグルト。コーヒーか紅茶が付きます。ヘルシーでおシャレな朝食ですね!