浜辺の宿 濤亭(とうてい) 伊豆下田温泉
※経営が変わり2023年7月14日「伊豆 薫風 -IZU KAORUKAZE-」として全館リニューアルオープンしました。詳しくは公式HP等をご参照ください。
美しい入田浜の目の前に建つ日本旅館
落ち着いた空間で海の景色と伊豆の味覚を楽しむ
日本屈指の美しさを誇る下田・入田浜。入田浜は国道136号線から少し入ったところにあり、美しい白い砂浜と透明度の高い海が広がる落ち着いた雰囲気の海岸です。入田浜に面して建つのが「浜辺の宿 濤亭(とうてい)」。目の前に白浜が広がる日本旅館はめずらしく、貴重な存在と言えるでしょう。
玄関を入ると、正面がフロントです。館内のいたるところにさりげなく季節の花が飾られています。
フロントの左側にはラウンジがあり、海を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせる雰囲気です。
館内には絵画が飾られ、その多くは濤亭ゆかりの日本画家・矢谷長治氏の作品。先代が若い頃から矢谷氏と交流があり、作品を収集していたそうです。
濤亭のコンセプトは「落ち着いた空間で海の眺めや食事を楽しみ、日頃の忙しさを忘れていただくこと」。すべての客室(全13室)は海側に面しており、「華美なインテリアなど、余計なものを極力避けた空間の中で海の眺めを楽しんでほしい」という想いを反映した客室は、シンプルな造りで、とても居心地がよく、くつろげる雰囲気です。
客室から入田浜を眺めることができるのはもちろん、取材当日は遠くに利島、鵜渡根島(うどねしま)、新島、式根島、神津島などが見えました。年に数回、三宅島が見えることもあるそうです。
チェックイン後、朗らかな客室係の方が持ってきてくれたお茶とところてんをいただきました。ところてんは女将の手作りだそうで、格別の美味しさ。波の音も実に心地良く、海を眺めながら、心身ともに解き放たれていきます。
古代檜や伊豆石を用いた湯船で下田温泉を楽しむ
客室でのんびりしたあとは濤亭の温泉へ。濤亭には2つの大浴場があり、夜10時に男女が入れ替わります。
濤亭では下田蓮台寺の源泉を利用しています。大きな伊豆石を用いた湯口から勢いよく注がれた源泉は弱アルカリ性の単純温泉。刺激が少ないやさしいお湯のため、誰でもゆっくり入れると思います。
落ち着いた雰囲気の露天風呂は伊豆石を用いた岩風呂になっています。肩までお湯に浸かり、温まってきたら岩に腰掛けて半身浴をしました。上半身が外気にさらされて実に心地よく、これぞ露天風呂の醍醐味。
こちらは取材時に女湯だった大浴場です。こちらの湯船にも古代檜を用いており、木の湯口から源泉が注がれていました。湯船が海側に面した清々しい雰囲気の浴室です。