湯ヶ島温泉 落合楼村上
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リニューアルして名称が『おちあいろう』になっています。価格体系等も変更がありますので、詳しくは宿の公式HPをご参照ください。
一品一品に技が光る! 美味しい会席料理に夢心地
夕食は旬の素材を活かした月替わりの会席料理をいただきました。先付からデザートまで計10品目。生産者から直接仕入れた天城の本わさび、朝獲れの伊豆の地魚、新潟県南魚沼市のお米生産農家より直接譲っていただいたというコシヒカリ…。素材の贅沢さはもちろん、お吸い物にさりげなく花柚子を入れるなど、お料理には繊細さが感じられ、その上品な味に感動しました。
印象的だった「天城軍鶏の春野菜の塩麹鍋」は、こごみやのびる、たらの芽といった山菜入り。ほろ苦さが春を感じさせてくれました。
「天城あまご塩焼き」は身がきれいで淡泊な味わい。クセがなく、これが川魚と聞いてびっくりする人がいるかも。5月下旬から9月までの時期は狩野川の天然鮎が食べられるそうです。中伊豆の旬の素材をふんだんに使用した料理に思わず「幸せ~」を連発してしまった湯種でした。
さらに伊豆近海で獲れた金目鯛の煮付けをコシヒカリと共に食べたときの幸福感と言ったら…。「生きていて良かった…」という言葉も思わず出てしまいました。デザートの「黄金プリン」は和の味わいで、きなこを使ったもの。最後まで期待を裏切らない献立でした。
竹籠の器に盛りつけられた朝食
日本人に生まれてよかった!
宿の朝食も楽しみの一つでワクワクします。ここでの朝食は、竹籠の器に盛り付けられたお料理の数々。見た目も美しく、焼き魚やお豆腐が付いてボリュームも満点です。旬の素材を使い、一つ一つ丁寧に作られているのが感じられました。これこそが滋味あふれるお食事だと思います。
また、ご主人の粋な計らいで、カツオブシにおろしたての天城の本わさびを混ぜ、お醤油を少々入れたものをコシヒカリと共にいただくことができました。いわゆる、わさび入りのオカカごはんです。シンプルですが、本物の素材の旨みが相まって、またもや「日本人に生まれてよかった!」と思いました。
素材の味を活かした料理や自然農法を追求
ご主人にお話しを伺ったところ、
「料理については、いまはちょうど転換期。これからは、できるだけ素材の味や旨みを引き出せる調理法や自然農法で育った野菜にこだわっていきたいと考えています。また、良い素材を一番美味しくお客さまにお出しできることを追求していきたいですね。本当に美味しく食べていただくためには、お客さまの目の前でカウンター割烹のように調理することなのです。配膳室とお部屋までは離れているので、どうしても冷めてしまいます。まずはできることからやっていきたい。
今年5月から朝食は文化財に登録されている紫檀(したん)の間で、季節のお野菜や旬の干物を炭火で召し上がっていただくシタンモーニングプロジェクトを始動。近い将来、拘りの魚沼産コシヒカリを使った土鍋の炊きたてごはんや、出しをひと煮立ちさせて直前に味噌を溶いた作りたてのお味噌汁をお客さまの目の前でお作りしてお出ししようと思っています」。
良い素材へのこだわりと美味しさを追求するご主人の思いが伝わってきます。「また、ここぞ訪れなければ…!」と誓う湯種でした。